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全国の大学入試動向

大学全入時代と言われますが、難関大学の志願者は増加傾向で難易度にも変化がありません。
入学定員が入学希望者数を上回る「大学全入時代」を迎えつつあります。確かに少子化による競争率の低下、大学・学部の新設や受験機会が増加するなど、合格しやすくはなっています。しかし、実際には人気のある大学に受験生は集中し、難関大の志願者は逆に増加傾向にあります。難易度にも変化がないのが現状ですので、人気の大学・学部はますます入りにくくなっています。こうした状況を踏まえたしっかりとした受験対策が必要です。

AO・推薦入試

AO入試カレンダーAO入試での入学が急増。推薦入試と合わせると大学進学者の半数に迫る勢いです。
大学入試は国公立大・私立大ともに、「一般入試」「AO入試」「推薦入試」の3つに分かれます。AO入試・推薦入試の割合は年々高まる傾向にあり、4年制大学進学者全体の半数に迫る勢いです。AO入試は、書類審査・小論文・面接などを組み合わせて学習意欲の高い生徒を取る入試制度です。推薦入試と受験科目は似ていますが、「グループディスカッションなど推薦入試にない選抜方法を採用」「じっくりと人物を評価するため選考に時間をかける」などの点で異なります。国公立大学を中心にAO入試は増加していて、AO入試は2015年度72校で実施され、2016年度は75校で実施されます。他方、一部の難関私大でAO入試を廃止する動きもありますので、志望校の入試動向には十分注意しましょう。

センター試験

センター試験は、国公立大・私立大の約9割が利用。
国公立大では5教科7科目試験が標準です。

2015年度のセンター試験の志願者数は55万9千132人。2016年度は国公私立合わせて693の4年制大学がセンター試験を利用します。私立大のセンター利用数は、2016年度入試では527大学にのぼっています。主要な国公立大のほぼ全てにおいて5教科7科目が課せられるようになっており、受験生にとってはかなりの負担になっています。幅広い科目での基礎学力の強化がますます重要です。2015年度から数学・理科で新課程入試が先行実施され、2016年度入試は、英語・国語・地理歴史・公民が高校での新学習指導要領(新課程)に対応した出題になります。特に、理科は物理・化学・生物・地学が基礎科目と発展科目に分かれ、センター試験での選択パターンが複雑化しました。「国立大・公立大・私立大」併願受験で選択パターンが多様化するため、共通する科目を優先し併願する大学を決め、科目選択次第では志望先の大学が限定される場合があるので、科目選択に留意する必要があります。

国公立二次/私大入試

大学ごとに配点パターンが異なる国公立二次試験。小論文・面接を課す大学が増加傾向です。
私大入試は複雑で多様化。志望する大学・学部の入試方式に合わせた対策が不可欠となります。

国公立大の二次試験は「センター試験重視型」「二次試験重視型」「平等配点型」と志望大学によって配点パターンが異なるので、注意が必要です。二次試験で小論文や面接を課す大学も増えています。私立大の入試の基本は3教科型の受験ですが、センター試験利用のほか、複線入試・得意科目重視型・試験日自由選択制・地方試験・ユニーク試験などがあり、同じ大学の同じ学部で複数回の受験も可能です。このように多様化する入試方式の情報をつかみ、志望する大学・学部ごとの対策が必須となります。

福島県の大学入試動向

東北大学

センター80%、二次55~60%強が合格ライン。全科目バランスよくとれる力と、二次で問われる基礎力の充実が目標。
平成23年度より英語の英作文問題が増え、24年度には大問4つのうち3つが英作文となったことが原因か、合格者平均点がやや低下している傾向はありますが、全体の得点率は、医学部医学科の77%をのぞけば、60~67%。過去数年の合格者平均点を見ると、センターで80%以上、二次で55~60%強という比率で合格得点に達しているのがわかります。センター配点の低い医学部医学科でも、センターでの得点率が大きく影響しています。そのため、二次試験の科目は当然のこととして、センターのみの科目も全科目バランスよく得点できる力が必要です。東北大学の入試問題は難易度が高いものの、問われるのは基礎力の充実度です。
ただし、英作文については、東北大を意識した特別な対策が必要となります。入試問題が大学の求める生徒の資質を反映していることを考えると、他の科目でも東北大独自の出題になることも考えられます。したがって、どんな問題にも対応できる柔軟性がプラス要素として求められます。基礎力の充実と幅広い問題演習の重要性を1年次から意識していく姿勢が、東北大をはじめとした難関大に合格できる力に結びつきます。東北大合格者の1年次からの模試の成績推移を見ると、全学年を通して偏差値65以上を維持できる力が求められていることがわかります。初年次から、学校プラスαを身につける積極的な学習姿勢が合格の鍵となります。

福島県立医科大学(医学部)

県内の現役合格者の半数以上が推薦枠。
学校授業と入試の両方を見すえた学習が鍵。

県立医大の推薦入試はセンター試験と面接のみとなりますが、各高校10名の枠に対し、福島高校内では毎年約4倍の志望者があり、推薦枠に入るだけで大きな競争となります。学校推薦を得るためには、1年次から評定4.5以上を維持できる学力に加え、医師をめざす志望動機が重視されます。一般入試については、県外生や既卒生が強
く、県内新卒生は苦戦している状況です。センターで80%、二次で60%をとれる力が必要ですが、二次は総合大学に比べて医学部受験者に特化している分、難易度が高い傾向があります。設問形式・内容も変化しやすいため、柔軟に対応できる応用力が要求されます。平成26年度は、センター平均点が著しく低下したため、安全策をとって地方の医学部に志望者が集中するという傾向も見られました。

福島大学

二次試験の科目数・配点比率から、センターでの得点率が大きく影響
センター対二次の比率が2:1で、かつ二次が1科目であるため、センターで得点できなければ二次での逆転がかなり難しいのが福島大学です。センター60%がとれれば合格圏と見られてきましたが、昨今の不況から教員資格の人気増、地元公務員志望者増の傾向が見られ、また二次小論文についての全体的な文章力低下から、センター65%が得点できて安全圏といえる状況です。部活動終了後からの入試対策が多いので、1年次より、苦手科目の強化よりも得意科目の増強と成績維持を目標とし、3年から本格的なセンター対策を進めるのが理想といえます。小論文対策については、日ごろから新聞などを読み、継続的に知識と考える力を養成していくことが重要となります。

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