塾の料金に関する基本情報
まず大前提として、塾の料金は授業形式や学年、地域によって異なります。一般的に、授業料は小学生から高校生へと学年が上がるにつれて高くなります。ここでは、集団塾と個別指導塾の授業料の相場について、詳しく解説します。
授業料の相場
集団塾
小学生 | 2,500円~45,000円(2教科) |
中学生 | 17,000円~46,000円(3教科) |
高校生 | 18,000円~67,000円(2教科) |
※自社調べです。あくまで目安として参考にしてください。
集団塾の授業料は、受講目的が「受験対策」か「学校対策」か、志望校レベルが「難関」か「標準」か、時期が受験学年の「前半」か「後半」か「受験直前」か、教科が英語・数学といった主要教科かどうかなどによって異なります。
また、一般的に個別指導塾に比べて料金が安い傾向にあります。これは、1人の講師が複数の生徒を同時に指導するため、コストを比較的抑えられるからです。
しかし、授業回数は年間36週で設定されていることが多く、塾によっては教材費が高額になる場合もあるので、1コマの授業にかかる費用で比較してみる必要があります。
さらに人気のある大手塾や合格実績が高い塾では、高めの授業料が設定されていることもあるため、塾の評判や実績、提供される授業内容をしっかりと確認するようにしましょう。
個別指導塾
小学生 | 8,500円~64,000円(週2回) |
中学生 | 16,000円~67,000円(週2回) |
高校生 | 23,000円~72,500円(週2回) |
※自社調べです。あくまで目安として参考にしてください。
個別指導塾の授業料は、講師と生徒の数が「1対1」か「1対2」か「1対3以上」か、講師が「プロ」か「学生」か、といった違いによって異なります。
先述した集団塾の授業料の相場と比べると、どの学年も個別指導塾の授業料の相場の方が高くなっていることがわかります。
これは、1人の講師が指導する生徒の数が少なくコストがかかるためです。
一方で、個別指導塾の授業回数は年間48週程度で設定されていることが多いです。
さらに、教科書や問題集など自分が持っている教材を使用する場合は、教材費の負担も少なくなりますので、集団塾の場合と同様に1コマの授業にかかる費用で比較してみるとよいでしょう。
また、振替授業に対応してもらえる塾であれば、費用が無駄になることもありません。
授業料以外に必要な費用
塾に通う際、授業料以外にもさまざまな費用がかかることを考慮しておく必要があります。ここでは、塾に通うことで発生する主な費用について解説します。
入会金(入塾金)
塾に入る際には、入会金がかかることが多いです。入会金の有無やその金額は塾によって異なりますので、事前に確認が必要です。また、入会金が免除されたり、入会の時期によって割引されたりする場合もあるので、キャンペーン情報などもチェックしておくと良いでしょう。
教材費
教材費は、授業で使用する教材やテキストの購入にかかる費用で、授業料とは別に発生する場合が多いです。費用は塾の種類やレベルによって異なりますが、1科目あたり年間3,000円程度から50,000円程度かかる場合もあります。
特に塾独自の教材は市販のものより高額なことがあり、進級時に追加費用がかかることもあります。一方で、市販の教材や学校の教材を利用する塾もあり、費用を抑えやすいです。塾によって教材の質や費用が異なるため、事前に確認して納得したうえで選ぶことが重要です。
講習費
講習費とは、通常の授業とは別に、特定の時期や目的に合わせて実施される講習にかかる費用です。例えば、春期講習・夏期講習・冬期講習などの季節講習や、志望校別対策や入試直前対策などの特別講習が含まれます。
一般的に講習会の授業回数は通常より多く設定されるため、費用は、通常の月謝に比べて高くなることが多く、講習内容や講師によっても変わります。特に、個別指導や少人数制の塾では、受講する講座数により費用が高額になる場合がありますが、その分密な指導が受けられる利点があります。
模試・テスト費
模試受験を必須とする塾もあれば、任意の塾もありますが、多くの生徒が自身の学力を把握し、試験本番に備えるために受験します。費用は1回あたり1,000円程度から、大手予備校や塾による模試の場合は10,000円以上になることもあります。
特に受験を控えた学年では模試の回数が増えることが多く、年間での総額も高くなる可能性があります。塾によっては入塾時にまとめて徴収することもあるため、事前に確認が必要です。
諸経費
諸経費には、一般的に冷暖房費、プリント代、光熱費、通信費、清掃費などが含まれます。これらは塾の規模や運営方針によって異なり、大手塾では必要になる場合が多い一方、小規模な塾だと不要な場合もあります。
諸経費の相場は月額3,000円前後で、大きな負担ではないものの、長期的には無視できない出費です。塾を選ぶ際には、諸経費の有無や金額も確認するようにしましょう。
料金の違いが発生する理由
たとえ料金が安くても、学習の成果が出なければ塾に通う意味がありません。だからと言って、高い料金が設定されている塾であれば、学習の成果が保証されるわけでもないのが難しいところです。
塾の何を重視すべきかを見極めるために、まずは料金の違いから塾の特徴を探ってみましょう。料金の違いが発生する主な理由は、以下の4つによるものです。
地域による違い
都市部の個別指導塾は、一般的に地方に比べて料金が高くなる傾向があります。これは、都市の地代家賃の高さや物価、そして人件費などが影響しているからです。
また、都市部では塾への需要が高く、競争相手も多いため、授業の質やサポート体制を充実させるために、必要な経費が増えることも料金の上昇につながっています。
授業時間の違い
授業時間は塾によって異なり、40分から90分程度、高校生になると150分程度まであり、さまざまです。これには、学年による違いだけでなく、授業の進め方による違いあります。例えば、授業時間が短い場合は、映像教材を使って自宅で予習を行い、授業では、発展・応用問題に取り組むといった、主体的な学び方が多くなります。
一方で、長時間の場合は、授業の中で知識の習得から問題演習まで行うことが多く、着実に学習を進められるというメリットがあります。お子さまの集中力や学習スタイルに合わせて選ぶことで、より効果的な学習が期待できます。
講師の違い
プロの講師は教育に特化した知識や経験を持ち、専門的な教育スキルを駆使して指導を行います。したがって、プロ講師の指導は生徒一人ひとりに合わせた高度な教育を提供できるため、授業の質が高く、その分料金も高く設定されることが多いです。
一方、学生講師の場合は、採用テストを合格し、ある程度の学力を保証された人材ではあるものの、経験が少なく指導力が物足りないというケースも少なくありません。
しかし、生徒に年齢が近いため、学生講師の方が生徒のやる気を上げやすいという面もあります。また、学生講師だと授業料を比較的低く抑えることもできます。
このように、講師の違いは指導の質や指導内容の専門性に関わるものなので、目的に応じて選択をすることが重要です。
学習環境やサービスによる違い
教室環境や設備、自習室の有無、そして自習支援や安全管理、情報提供などのサービスによって料金に差が出ることもありますので、これらの点も合わせて考慮することが重要です。