プログラマーになるためだけじゃない!AI時代に学ぶ理由とは。
小学生のプログラミング学習とは?目的やメリット、身につく力を解説!

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2020年前後から、子どもの習い事ランキングに顔を出し始めた「プログラミング学習」。 いったいコレって、何を勉強するの? ひょっとして、将来プログラマーになるための講座? そもそも、これだけAIが身近になってきた中で、プログラミングなど学ぶ必要があるの? ワオ・コーポレーションでプログラミング講座の教材開発にあたり、個別指導Axisで講座運営の経験を持つプロが、プログラミング学習の中身を解説します。
この記事のポイント

シンギュラリティに向かう子どものプログラミング学習
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AIは「秒進分歩」。シンギュラリティは2045年より前にやってくる?
シンギュラリティとは、AI(人工知能)が人間の知能を超える能力を持つ時のことを指します。アメリカの未来学者レイ・カーツワイル氏が提唱し、そのときは2045年に本格的にやってくると予測されています。
最近では、2045年よりも10年以上も早くやってくるのではないかともいわれています。たとえば、ChatGPT。2026年1月に行われた共通テストの6教科15科目の得点率は実に97%で、うち9科目は満点でした。受験生平均が約58%ですから、その差は約39ポイントと圧倒的に優秀です。「日進月歩」どころか、まさに「秒進分歩」。ここ数年で凄まじく進化しています。
プログラミング学習の目的は「プログラマーを育てる」ことではない
もはやすっかり日常生活に浸透してきたAIですが、そうした環境下で、「プログラミング学習」は、子どもの習い事として一定の人気を得ています。
ですが、これほどまでにAIが進化する中、果たしていったい何のためにプログラミングを学ぶのでしょう?
プログラマーを育てるための学習ではないことは明らかです。なぜなら、人がポチポチとプログラミングするより、共通テストで97%も正答できる頭脳をもったAIに任せた方がはるかに信頼できるからです。
AIと共存し、AIを上手に使いこなせる人になる
「数年後には多くの仕事はAIにとって代わられる」。こうした話をよく聞きます。では、どうすればAIとうまく共存できるのでしょうか。
それを考える際には、「人はAIに勝るために何を学べばよいのか?」を考えるよりも、「人は何の役割を担い、AIには何を任せればよいのか?」という視点の考え方を持つことが大切です。
AIは膨大な資料や情報を学習し、それらを要約し、仮説や推論を立てるといった作業はとても得意で優秀です。しかし、「そもそも何を課題とするのか?(課題設定)」や、「要約や仮説は正しいのか?(判断)、「それを前に進めるのか?(意志決定)」は不得意です。人が正しく課題設定や判断や意志決定行うために、優れた技術を道具として活用するスキルが必要となります。
プログラミング学習とは、「AIやテクノロジーに使われる側ではなく、使いこなす側になるための基礎教養を身につける」ための学習なのです。
プログラミング学習の現状と課題
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自治体、公立・私立などの環境の違いで、大きくばらつくプログラミング教育
プログラミング教育は、2020年に新たな学習指導要領が実施されたのと同時に、小学校で必修化されました。しかし、成績評価をする「教科」ではありません。算数や理科、図工などの授業の延長線上で実施されています。その実体を見てみると、自治体や公立・私立の違いなどによって、学習内容もカリキュラムのレベルも大きなばらつきがあります。
公立校の場合、教員が不足していたり、教員はいても指導力が及ばなかったり。そもそもパソコンや周辺機器の用意が十分でないパソコンのスペックが低いといった指導インフラ自体が整っていないなど、対応が追いついていないため、まだまだ発展途上です。
一方の私立は、それなりの施設を持ちパソコンをそろえ、放課後に有料で講座を開講している学校もあります。こうした差もあって、2020年ごろから学校ではなく「民間のプログラミング教室」が増え始めました。
「習いごと感覚」で通う子ども、通わせる親が多数派
では、習っている子どもと親の気持ちに眼を向けてみましょう。
プログラミング学習は、水泳や野球、バレエやピアノ、英会話などに並んで一定の支持を得ており、人気の習い事ランキングに必ず入ってきます。子どもたちに通う理由を聞いてみると「おもしろそうだから」。親は「子どもが好きなこと、やってみたいと思うことをやらせてあげたいから」という声が多数派を占めます。感覚的には、水泳や野球やバレエなどの「習いごと」の一つとして捉えられているように見受けられ、英会話のように、「将来の英語学習のために」といった「明確な目的意識」をもって選ばれる習い事ではありません。
その点においては、プログラミング教室に通っている子どもも通わせている親も、「プログラマーになるため」といった誤解は起きていないように感じます。
3Dプリンターやレーザーカッターなどで「アート感覚」を養う教室も
小学生に人気が高いのは、やはりロボットを動かすためのプログラミングです。
まずは工作としてロボットを組み立て、そのロボットを動かすためプログラムを自分で順序立てて書く。まるでゲーム感覚で、自分で作ったロボットが想像した通りに動けば達成感も感じますし、ロボットへの愛着も湧いてきます。
最近ではロボット以外にも、たとえば3Dプリンターやレーザーカッターなどを使う講座もあります。これらのアウトプットデバイスのプログラミングを組んで動かして、アート性の高い造形物を作る講座も増えてきています。
プログラミング学習で身につく力
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論理的・構造的な思考力
ロボットを動かすためのプログラムを書く作業を、もう少し具体的に見てみましょう。
例えば、ロボットに「障害物を避けて」その「右横」を「前進」させるには、どのように指示すればよいでしょうか?
ロボットに「障害物を避けて」その「右横」を「前進」させる
指示例)
①スタート(前進)
②停止
(<前提として>いったん止まらないと、次の動作には移れないというルール設定がある)
③障害物を避けるために、左モーターだけを動かして体を右向きに90度方向転換
④停止
⑤前進
⑥停止
⑦右モーターだけを動かして、体を左向きに90度方向転換
(再び左に曲がらないと、右折したまま直進するため、求められている本来の「前進」にはならない)
⑧停止
⑨前進
⑩ストップ
さて、あなたはこの指示文をイメージできましたか?
手順を間違えると動きません。また、手順は正しくとも、動かし方を間違えば本来実現したいこととは違った結果を招きます。叶えたい目的に対して、順序やルールに従って、段階的に正しい動かし方を正確に指示する。別の言い方をすれば、プログラミングとは「感覚的・抽象的な言葉」を排除した「齟齬の起きる余地のないシンプルな命令」です。
これらの手順や条件を整理しながら、「論理的で構造的な思考力」を磨く訓練ができるのです。
問題を「自分で定義する力」
前述しましたが、AIは「与えられた問題」を解くのは得意です。しかし、「何を問題とするのか?どこをゴール(目的)とするのか?」を決めるのは苦手という特徴があり、それは人が果たすべき役割です。
先ほどは、
▶ロボットに「障害物を避けて」、その「右横」を「前進」させる
というゴール(目的)を設定しましたが、これを、
▶ロボットに「障害物を避けて」、そのあと「障害物を一周」してから「元の位置に戻る」
というゴール(目的)に変更すれば、書くプログラミングはまったく変わります。
近年、小学校高学年では「調べ学習」、中学以降では「探究活動」などを行う学校が増えています。そこで問われている力の一つが「課題設定力」です。その学習活動を通じて自分が実現したいことは何か? たとえば社会課題を解決しようとするなら、自分なりに問題を分解して分析・考察し、誰のために何を改善したいかを設定する。
それを決めない限りは何も始まりません。「ゴール(目的)を決める」ということは、それほどまでに重要です。プロミング学習は、知らず知らずのうちに、自分でゴール(目的)を決め、ゴールに向かうための道筋を立てるという訓練を重ねることができるのです。
失敗力=試行錯誤し、改善し続ける力
ちょっと複雑なプログラムになると、ほとんどの場合、一発でうまく動くことはありません。失敗してあたり前、それがプログラミング作業の前提です。
なぜ思うように動かないのか? たとえばコードの中に書いた「、(点)」と「,(カンマ)」を打ち間違えていた、それだけで動かないこともあります。エラーを手がかりにミスや原因を徹底的に探し、諦めずに直す。再度試してみて、その結果を見て、次の修正に活かす。こうした一連の操作を通し、理解度を高めながら、忍耐力、集中力、実行力も身につきます。
私は、近年、失敗を恐れる子どもが増えていると感じています。それは、小さい時の「失敗経験」が少ないからかもしれません。そのぶん、中学生や高校生になった時、失敗すると「とても打たれ弱い」のです。
やはり、「失敗は成功のもと」なのです。プログラミング学習は、「小学生のうちに、安心・安全で、しかも楽しく失敗できる」機会を提供してくれる場だと思います。
自分で何かを解決できるかもしれないという気づきを得られる
お掃除ロボットやペットロボットなど、もはやロボットは、私たちの生活に普通に同居しています。ファミリーレストランに行けば、配膳ロボットたちが店内を縦横無尽に走り回っています。
自分でロボット組立てて、自分でプログラムを書いて動かしてみた。ロボットづくりを「自分ごと」として経験した子どもには、きっとそれらのロボットは、身近で具体的な目標になっていると思います。
いつかはこんなロボットをつくってみたい!」「自分は誰のためにどう役立つロボットが作れるのかな?」。世の中への困りごとに対する興味や気づき、それを解決できるように挑戦してみたいという意欲喚起。プログラミング学習は、そのきっかけづくりにもなるという魅力もあります。
プログラミング学習がほかの教科学習に与える効果
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【数学】「証明」に代表される「論理的な理解力」が養われる
いうまでもなく、算数・数学や、物理・化学といった理数系科目には良い影響を与えます。たとえば証明問題は、まさにこの「論理的な正しさ」に従って解いていく問題です。また計算問題でも、たとえば「イコールで結ばれた式の右と左は同量・同質」というルールに従って式を展開していきます。
例)
8-5=3
これは
8=5+3 とも表せる。
左辺から右辺、右辺から左辺に数字を移す時には「-」を「+」に変えるというルールを理解でき、使いこなせれば解ける問題
あるいは、「>(大なり)」「<(小なり)」などの不等記号を用いた式にも、負の数を掛けたり割ったりする場合のみ不等号の向きが反転するといったルールがあります。こうした論理的な思考手順や、ルールに従った計算の運用の仕方などに良い影響を与えます。
【社会・理科】調べ学習は、「調べる作業」から「課題解決に向かう学習」へ
プログラミング学習を通じて、AIと人間の役割分担を意識できるようになれるなら、たとえば、社会の「探究学習」などは、授業のあり方の根本が変わるかもしれません。
残念ながら、いまの「調べ学習」は、まだ「調べる作業」自体にも重きが置かれています。しかし本来は、調べる作業自体にさほどの価値はなく、「課題を設定し、集めた資料を分析・考察して解決策を考える力」こそが重要です。
「調べる作業はAIに任せ、解決のための全体構造は人が組み立てる」という役割分担がきちんと理解・意識できれば、もう一段、位相をあげた授業ができるようになると思います。
テキストを正しく読み、理解し、行動につなげる「読解力」が身につく
地味ながらもとても重要なメリットとして「読解力」が鍛えられることも挙げておきます。基本的に、多くのプログラミング教室の場合、プログラミング作業自体は、子どもが自分でテキストを読み、それに従って進めていきます。もちろん手順や書くべきコードは、すべてテキストに書かれているのですが、それでも「動かない」ことがあります。それは、ほとんどの場合、キチンと文章を読めていない(漢字などの読み間違い)、文章は読めてはいるが理解が間違っている(理解不足)、正しく行動に移せていない(作業ミス)が起きているからです。
こうした「読む」「正しく作業するために理解する」という力こそが、まさにプログラミング学習の仕組みを通して鍛えられる「読解力」なのです。
親は、子どもの失敗を見守る力を身につけて
最後に、プログラミングを学ばせたい保護者の皆さんに、ひとつだけお願いがあります。
よほどのことがない限り、子どもの作業には、決して手を貸さないでください。
私は、プログラミング学習とは「考える喜びを知る場であり、自分の手を動かす喜びを知る場であり、失敗できる場である」と思っています。 そのすべてを子どもに体験させてあげてあげる事が大切です。子どもがどうしてもできない・動かない事態に出くわしている場面をみると、つい手を貸してしまいたくなりますが、そこはぐっと我慢してください。
プログラミング学習は、保護者の皆さんに見守る力をつけていただくことができる場でもあるとも思います。サポートのあり方や関わり方を理解することで、子どもはより夢中に学習取り組むことができ、実践的に考え、課題に取り組む力を育てることができます。
個別指導Axisのロボットプログラミング講座は、お子さまの学年に合わせた3つのコースを用意しております。プログラミングがはじめての小学生でも、試行錯誤しながら楽しく学べます。お気軽にご相談ください。
<個別指導Axisのロボットプログラミング講座>
□ファーストコース【小学1・2年生向け】
80分授業×月2回(最大24カ月)

さまざまなブロックの組み合わせ方を試すことで、この時期に発達する空間認識力を身につける。思いついたものを形にして、動きを変え、自分だけの「あそび」をエ夫して作る過程を通して、発想力と思考力を伸ばす。
□レギュラーコース【小学3~6・中学生向け】
80分授業×月2回(最大24カ月)

小3では学校で不等号やローマ字を習うので、プログラミングを学び始めるには最適な時期。モーターやセンサーを使ったプログラミングの基本を学びながら、ロボットでさまざまな表現方法を体験し、作品づくりにも挑戦。
□マスターコース【小学5・6・中学生向け】
80分授業×月2回(最大36カ月)

小学生の高学年では、英語の読み書きを覚え、仮説を立てることもできるようになるので、テキストプログラミングも無理なく学べる。扱い慣れたKOOV®での学びを土台に、実用レベルのプログラミング技術を習得。
この記事を書いた人

この記事を書いた人
(株)ワオ・コーポレーション
ロボットプログラミング講座 商品開発責任者
川端 温子(かわばた あつこ)
先輩たちの受験体験記
楽しい
僕にとって、通いやすい距離で、リラックスして勉強に臨める居心地のよい雰囲気でした。自分のペースで勉強を進めることができ、ノートの使い方などのアドバイスもなかなか受け入れられなくても、あまり強制されないことが僕にとってはよかったです。強制されないことにより自分でテキストを終える時期の目標を持つことができ、1日何ページ進めればよいかを考え、毎日目標に合わせて進めることができました。過去問を始めてからは、1回1回の点数を上げることを目標とし、ケアレスミスに気をつけるようになることで、点数も上がっていきました。このように、モチベーションを持てたので、あきらめず、最後までやりきることができました。
勉強する習慣が身についた
アクシスに通ったことで一番よかったのは、勉強するという習慣が身についたことです。定着度テストをすることで、時間の整理も出来るようになったし、見直しを忘れないようになりました。テストの点数が低かった時には、どこが悪くて、どこをどのように次から気をつけたら良いかなどのアドバイスも多くいただいて、それも点数アップにつなげることができました。また、やさしく声かけをしてもらったとき、勉強に気が進まなかったのが、いつのまにか、夢中に勉強をしているという不思議な体験もしました。
Axis最高!
まず、塾長先生が自分に合った勉強法を見つけてくれて、わかりやすく最後まで教えてくれたことです。 最初は、勉強が苦手で全然分からなかったけど、先生方が最後まで教えてくれて、学校の成績も良くなり、自分に自信がつきました。また、6年生の夏休みにメンタルがとても不安定になり、よく体調を崩す様になりました。そんな時でも、先生が柔軟に対応してくれてとてもありがたかったです。 集中して勉強ができる環境を整え、生徒の気持ちを考えた柔軟な対応をしてくれるAxis船橋高根台校は最高でした。


