そろばんみたいになった鉛筆
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先日、小学生の生徒が使っている鉛筆を見て、思わず笑ってしまいました。
「……それ、まだ使えるの?」
鉛筆は、もう指でつまむのも大変なくらい短くなっています。
例えるなら、昔のそろばんの玉くらいの長さでしょうか。
「まだ、書けるよっ!」
そう言って、本人はいたって真剣です。
いやいや、そこまで頑張らなくても、新しい鉛筆を使えばいいじゃない(笑)。
そんなことを思いながら見ていました。
でも、そのとき、ふと考えたのです。
もしかしたら、この子にとって鉛筆をここまで使うことは、「遊び」でもあり、「楽しみ」でもあるのかもしれないなぁ~と。
大人から見れば、不思議なことはたくさんあります。
鉛筆を最後まで使い切ることに夢中になる子。
お気に入りの消しゴムを集める子。
新しいノートを使う日を楽しみにしている子。
シャーペンの芯の濃さにこだわる子。
「そんなことにこだわってどうするの?」と思ってしまいそうですが、子どもたちにとっては、それが勉強へ向かうきっかけになっていることがあります。
勉強というと、「やる気」や「根性」が大切だと思われがちです。
もちろん、それも大切です。
でも実際には、「お気に入りの文房具を使いたいから机に向かう」という日があってもいい。
「今日はこのノートを最後まで使い切ろう。」
そんな小さな楽しみが、勉強を続ける力になることもあります。
子どもたちを見ていると、「勉強のスイッチ」は本当に一人ひとり違うのだと感じます。
ある子は先生に褒められると頑張れる。
ある子は友達と一緒だと集中できる。
ある子は静かな自習室が好き。
そして、ある子は鉛筆を短くなるまで使い切ることに夢中になる…。
正解は一つではありません。
だからこそ、「こうしなさい」と型にはめるのではなく、その子なりのスイッチを見つけてあげることが、私たちの役目なのだと思っています。
ちなみに、その鉛筆はまだ現役みたいです。
「もう…今日こそは、新しい鉛筆に変えた方がよくない?(笑)」
今日もいつも通りのルーティンとして、そう声をかけると、
「まだ、使えるって!」
と、やっぱり笑顔で返ってきました。
その返事を聞きながら、「勉強って、こういう小さな楽しみから始まることもあるんだな」と、改めて子どもたちに教えられた気がします。
教室には毎日のように、テストの点数や偏差値では測れない、小さな発見があります。
そして、その一つひとつが、子どもたちの「学ぶ力」を育てているのだと、私は信じています。
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