「まだ決まっていません。」から始まる進路の話
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定期的に生徒との面談や、保護者の方との懇談を行っています。
その中でよく聞く言葉があります。
「まだ将来やりたいことは決まっていません。」
実は、この言葉を聞くことは珍しくありません。
中学生や高校生ですから、まだ決まっていなくて当然です。
そして、私自身、「今すぐ決めなさい」と思っているわけではありません。
でも、少し気になることがあります。
それは、「決まっていないこと」ではなく、「考える機会そのものが少ないこと」です。
進路の話になると、「どこの高校に行くか」「どこの大学を目指すか」という話になりがちです。
もちろん、それも大切です。
ですが、高校や大学はゴールではありません。
その先にどんな学びがあり、どんな仕事につながっていくのか。
どんな人生を送りたいのか。
そこまで考えて初めて、「進路」という言葉に意味が生まれるのだと思っています。
そんな思いから、「進路選択ルートマップ」という資料を作成しました。
高校へ進学すると、どのような学びがあり、その先にどんな進路が広がっているのか。
大学や専門学校、就職など、それぞれの選択肢がどのようにつながっているのかを見渡せるようにまとめたものです。
もちろん、この資料を見たからといって、「将来の夢」がすぐに決まるわけではありません。
でも、「こんな道もあるんだ」「こういう仕事もあるんだ」と知ることは、未来を考える第一歩になります。
進路とは、「答えを出すこと」ではなく、「問いを持つこと」なのかもしれません。
「自分は何が好きなんだろう。」
「どんなことに興味があるんだろう。」
「どんな大人になりたいんだろう。」
そんな問いを持ち始めることが、将来への準備なのだと思います。
勉強も同じです。
「何のために勉強するの?」
そう聞かれることがあります。
その答えは、一人ひとり違います。
将来の夢のためかもしれません。
行きたい学校があるからかもしれません。
あるいは、まだ理由は見つかっていないかもしれません。
それでも、勉強を通して選択肢を広げておくことは、きっと未来の自分を助けてくれます。
教室で過ごす時間は、問題を解けるようになるためだけの時間ではありません。
自分の可能性に気づき、未来について考える時間でもあります。
「まだ決まっていません。」
その言葉は、決して後ろ向きなものではありません。
これからいくらでも未来を描いていける、ということでもあります。
だから私たちは、点数や志望校だけを見るのではなく、生徒一人ひとりが「どんな未来を歩んでいきたいのか」を一緒に考えられる教室でありたいと思っています。
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