「小学生の算数についての諸問題③ ~なぜ計算力が文章題の思考力を支えるのか~」
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前回は、
計算の自動化の重要性
についてお話ししました。
このことが、
応用問題を解く際
の
思考力を奪われないための鍵
になってきます。
もう少し強い言葉で言うと、
先のブログに書いたような計算を暗算で解けない
計算の自動化ができていない
のであれば、
応用問題や文章問題が苦手だから解けない
のではなく、
そもそもの基礎計算能力につまずきがあることで、
応用問題までたどり着けていない可能性
を考える必要があります。
その場合、
文章問題の解き方を教えることよりも、
まず単純な計算の練習にリソースを割いて
勉強をスタートしていくことが効果的な場合があります。
その際に考慮したい機能が、
ワーキングメモリ
です。
ワーキングメモリとは、簡単に言えば、
頭の中に情報を一時的に置きながら、
同時に考えるための作業スペース
のようなものです。
そして、この作業スペースには限界があります。
ここで一つ注意したいことがあります。
ワーキングメモリには個人差がありますが、
「ワーキングメモリが小さいから、この子は勉強ができない」
という単純な話ではありません。
そもそも、人間のワーキングメモリには誰にでも限界があります。
大切なのは、
限られた頭の作業スペースを、何に使うのか
だと私は考えています。
例えば文章題を解くときには、
何を聞かれているのか。
どの数字を使うのか。
どんな式を作るのか。
前に求めた数字を次にどう使うのか。
色々な情報を頭の中で処理しています。
基礎計算が自動化されている生徒なら、
14×3=42
で終わります。
しかし、自動化されていない生徒は、その「42」を出すこと自体に頭の作業スペースを使います。
その結果、
そもそも何を求めようとしていたのか
を忘れてしまう。
文章題が苦手な子は、思考力や読解力が弱いだけではなく、
ワーキングメモリを基礎計算に多く使ってしまうことで、
文章題を考えるための余裕がなくなっている
可能性もあるのではないかと、最近思うようになりました。
つまり、
計算することに頭を使いすぎて、
問題について考える余裕がなくなっている
可能性があります。
このことから、
文章題を解くためにも基礎計算の向上が必要
だと強く感じるようになりました。
そして、
ワーキングメモリを無駄遣いしない学習方法を身につける
ことも大切です。
もし、お子さんが文章題につまずきを感じているのであれば、
一度、基礎の計算から見直してあげた方が効果的かもしれません。
私がこれまで見てきた範囲では、
文章題が得意な生徒は、
基礎計算にも大きなつまずきがないこと
がほとんどです。
もちろん、ケアレスミスをすることはあります。
しかし、基礎計算そのものにつまずきがある状態で、文章題や応用問題だけが得意という生徒は、ほとんど見たことがありません。
「うちの子は計算はできるけど、文章題や応用問題になるとできない」
という相談をよく受けます。
もちろん、本当に読解力や問題の意味を捉える力につまずきがある場合もあります。
しかし、
本当に基礎計算が十分に定着しているのか
を一度確認する価値はあると思います。
応用問題を解く力は、
基礎問題をどれだけ確実に、少ない負担で処理できるか
によっても変わってきます。
次回は、小学生の算数から少し離れて、
これまでの一連のブログを参照しながら、
応用問題が解けるようになるまでの過程
を分析してみたいと思います。
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