平均点上昇の裏にある「新課程」の注意点と合格への戦略
2026年度共通テスト「数ⅡBC」分析と対策

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2026年度の共通テスト「数ⅡBC」は、平均点が大幅に上昇し「易化」したと言われますが、その裏側には新課程ならではの注意点や、次年度以降の入試に向けて見落としてはいけないポイントが隠されています。今回は、「NOKAIオンライン(オンラインゼミ)」数学担当の鈴木講師による最新の分析をもとに、試験の傾向と今後の学習アドバイスを詳しく解説します。 ※本記事は、会員生を対象に実施されたオンラインセミナーの内容をダイジェストでお伝えするものです。個別指導Axisでは、日々の学習の指針となるような入試情報を、会員の皆さまに定期的にお届けしています。
この記事のポイント

入試概況と難易度
2026年度の平均点は54.52点となっており、2025年度(数学ⅡB)の最終平均点51.56点から2.96点上昇しました。設問数やマーク数に大きな変化はありませんが、難易度は昨年に比べると「やや易化」したといえます。
数学ⅡBC特有の「選択形式」
数学ⅠAと大きく異なる点は、第4問~第7問(数学B・数学C)の範囲です。 以下の4つのうち、試験当日にその場で3つを選択して解答する形式となっています。
- 数列(数学B)
- 統計的な推測(数学B)
- ベクトル(数学C)
- 複素数平面(数学C)
共通テスト初の「出題されなかった単元」
数学IAはほぼすべての分野が出題されるのに対し、数学IIBCでは出題されない単元があるのが特徴です。今回は以下の単元が本試験で出題されませんでした。
- 式と証明(数学Ⅱ)
- 複素数と方程式(数学Ⅱ)
- 指数関数・対数関数(数学Ⅱ)
共通テスト開始以来、指数関数・対数関数(数学Ⅱ)の分野が出なかったのは初めてのことであり、ある種の「新傾向」といえる試験内容でした。
出題傾向の大きな特徴
数学ⅡBCにおいても、前半の「丁寧な誘導」と後半の「誘導を生かした発展的な内容」という構成は共通しています。
教科書の「発展的内容」や「証明」の重視
公式の証明や基本的な典型問題の定理が、誘導付きで数多く出題されました。「図形と方程式」や「三角関数」、選択問題の「統計的な推測」でも、基本的な用語や仕組みを本当に理解しているかが問われています。
「解いたことがあるか」が大きな差に
三角関数の公式などは教科書の「発展」にあたる部分でしたが、過去の試験でも類似の内容は出題されています。誘導が丁寧な分、一度でも解いた経験があるかどうかの「経験値」が合否に大きく影響します。
合格に繋がる!5つの学習アドバイス

これから受験を迎える皆さんが今すぐ取り組むべき5つのポイントを紹介します。
教科書で基礎知識を完璧にする
「積分とは何か」「正規分布とは何か」など、用語の意味を自分の言葉で説明できるようにしましょう。過去にはラジアンの定義なども問われています。また、公式を導く過程(証明)は、最低限「誘導があればサクサク解ける」レベルまで確認しておく必要があります。
網羅系の問題集で典型問題の反復練習を
典型問題を解く際は、英単語帳を繰り返すように反復練習を行い、反射的に解けるようにしましょう。また、解答に載っている「別解」にも必ず目を通してください。共通テストでは「Aさんはこう考えた、Bさんはこう考えた」という複数の解法を辿らせる問題が頻出するため、日頃から複数の視点を持つ癖をつけましょう。
自分の言葉で「言語化」する
模試や過去問の復習の際、「なぜそう解くのか」「この誘導は何をさせたいのか」を言語化することで、誘導の意図を把握する力がつきます。これは、後半の「自力で0から解く問題」に対応し、高得点を狙うために必要な力です。
計算力をつける
共通テストは圧倒的に試験時間が足りません。今回も「数列」などは計算が厳しい単元でした。式を立てて満足せず、日頃から必ず最後まで計算し、正解するまで自力でやりきってください。常に計算の効率化(工夫)を考えながら解くことで、解答時間の短縮に繋がります。
高3夏ごろから対策を本格化する
夏からは本格的な対策に入ります。数学IIBCは新課程で内容が変わっているため、過去問を解く際は先生と相談しながら進めましょう。また、選択問題(4~7番)をどれにするか戦略を立てることも重要です。例えば、第5問(統計的な推測)は2次試験では出にくいものの、対策すれば得点源になりやすいといった特徴があります。自分の2次試験の科目との兼ね合いを考えて練習を積みましょう。
[関連ページ]2026年度共通テスト「数ⅠA」分析と対策
最適な戦略を組み立て数学ⅡBCを攻略しよう
数学ⅡBCは平均点が上昇したものの、新課程ならではの注意点を見落としてはいけません。本番に向けて「自分に最適な選択問題」を正しく選び 、日頃から別解を含めた「複数の視点」を養っておくといった準備が必要です。限られた試験時間の中で実力をしっかり発揮できるよう、事前にしっかりとした方針を立てておきましょう。
個別指導Axisでは、最新の入試動向に基づき、受験生一人ひとりの志望校や得意・不得意に合わせた具体的な学習プランを提案しています。 「漸化式や空間ベクトルを克服したい」「自分に合った選択問題の戦略を知りたい」という方は、ぜひお近くの校舎までご相談ください。一緒に合格への着実な一歩を踏み出しましょう。
この記事を書いた人

(株)ワオ・コーポレーション
NOKAIオンライン数学スーパー講師
鈴木 智(すずき さとし)
豪快な解説の背後に緻密な理(ことわり)を構築。基礎から難問まで網羅する明快な授業で新たな発見を与える。「驚きと納得」を連続させる数学指導の体現者