学力検査では、中学校で習ったことをどれだけ理解しているかが試されます。最近は、知識だけでなく「思考力・判断力・表現力」が重視され、「資料の読み取り」や「自分の考えや結果に至った理由を述べる」といった、覚えた知識を活用する問題が多くなっています。こうした入試問題の出題傾向を知っておくことで、受験勉強で必要な対策がわかります。

青森県

教科別の出題傾向と対策のポイント

英語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は例年通り5問。小問数、リスニング問題数、英作文の問題数ともにほぼ例年通りでした。問題数はやや多いといえます。解答の時間配分をしっかりと考えておきましょう。ただ、出題形式は例年同じものが多いので対策を立てて挑みましょう。記述式、読解問題が多いのでこれらの問題の対策が必要です。リスニング問題はほとんどが選択問題で最後に英文を書かせる問題になります。自由英作文の問題も毎年出題されています。与えられたテーマで英作文ができるよう練習をしておきましょう。

対策のポイント

会話文と長文読解が大問5問中4問も出る!

長文読解は、出る形式が例年ほぼ同じです。単語を適する形に変える問題や並べかえ問題のような文法問題から、内容に合うグラフを選ぶ問題や、内容を日本語で説明する問題まで、バラエティ豊か。問題が多く、長さも約500語の長文が出ますから、スピードを意識して解く練習をしていきましょう。

テーマに沿った内容を20語以上で書く英作文が出る!

例年、長文問題の一部の下線部についての考えを問われたりします。考えについての正解不正解というよりも、作った英文のスペルの間違い、文法的な間違いをしなければ得点できます。いくつも文を作っても構わないので、易しめの文をいくつか作って、文法間違いを少なくしましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
リスニング 正しい答えを選ぶ
絵や地図を使う
メモ・グラフ・表を完成する
日本語[英語]で答える
自分の考えを英語で書く
発音・アクセント 発音・アクセント
くぎり・強勢・抑揚
読解 英文和訳(記述)
脱文挿入
内容吟味
要旨把握
語句解釈
語句補充・選択
段落・文整序
指示語
会話文
文法・英作文 和文英訳
単語の穴埋め
語句補充・選択
語句整序
正誤問題
言い換え・書き換え
英問英答
条件英作文
自由英作文

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 26 26 26
リスニング 9 9 9
英作文 1 1 1

数学

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は5問、小問数37問でほぼ例年どおり。 大問1は小問集合、大問2は階級と方程式の文章題、大問3は図形、大問4は関数、大問5は読解・思考力を要する図形の問題でした。 大問5の問題は、題材が図形で、内容としては規則性の問題でした。必要な情報を読み取りながらもルールに沿って考える問題です。条件や状況をしっかり踏まえながら考えることが必要です。大問1の小問集合は確実に全問正解できるよう練習しておくとともに、様々なパターンの総合問題や複数の領域にわたる融合問題にもあたっておきましょう。

対策のポイント

「方程式の文章題」 が出る!

問題文をしっかり読み取って、理由や考え方を説明する必要のある「読解力」「表現力」をみる問題がよく出題されています。落ち着いて取り組めるよう、解答形式に慣れておくようにしましょう。また文章の読み取りでつまずかないように、問題文に下線を引きながら読むといいでしょう。

穴埋め式の 「図形の証明問題」 が出る!

例年出ている重要問題です。穴埋めの出題なので、しっかり問題文と証明を読んで、適した内容を空欄にいれなくてはなりません。今何の条件で式を書いているのかを見極めたうえで解答しましょう。書かれている証明の内容を図にメモしながら、必要な式を考える練習をしましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
数と式 正負の数
文字式
方程式・不等式
式の計算
連立方程式
平方根
多項式
2次方程式
関数 比例と反比例
1次関数
関数 y = ax2
図形 平面図形
空間図形
平面図形と平行線の性質
図形の合同
図形の相似
円周角と中心角
三平方の定理
データの活用 データの分布・比較
確率
標本調査

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 37 37 37
記述問題 図形の証明(説明) 1 1 1
その他の説明・証明など 1 1 1
立式・解法の過程の記述
作図(図形)
作図(グラフ)

国語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問1:放送問題 大問2:漢字・部首 大問3:漢文 大問4:論説文 大問5 小説 大問6 条件作文 昨年同様の6大問構成。例年大問1は放送問題。学校内の日常的なことが題材で、難易度はさほど高くはないが準備は必要です。大問3は古典か漢文のどちらかで、2023年は両方出題されました。現代文の読解問題はやや長めの文章の年もあるので注意が必要です。大問6は条件に従って書く作文です。200字程度の作文となるため要点を絞って書く練習が必須となります。

対策のポイント

約2300字の説明的文章が出る!

記述問題は昨年より問題数が減りましたが、単に抜き出してつなげるだけでは解けない問題です。10分程度で文章全体の内容を正確におさえて解くことが必要になります。「内容や理由を説明する問題」で長い文章でも短時間で解けるコツをおさえましょう。

「200字程度の条件作文」が出る!

資料を読んだ上で、題名を書かずに二段落構成の作文を書きます。それぞれの段落で書くことが条件として提示されており、その条件下で150字~200字で書くことになります。題材は学校生活での事象が多く書きやすい内容ですが、それをまとめる文章力が必要となってきます。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
漢字・語句 漢字(読み・書き・筆順・画数・部首)
熟語(三字熟語・四字熟語)
語句(ことわざ・慣用句)
文法 文と文節
品詞・用法
敬語、その他
表現・情報 グラフ・図表の読み取り
話し合い
伝え方の工夫
課題作文
聞き取り問題
文学史 文学史
現代文(読解) 主題・表題
大意・要旨
情景・心情
内容吟味
文脈把握
段落・文章構成
指示語
接続語
脱文・脱語補充
古典 古文のかなづかい・古語
古文の会話・主語
古文の展開
漢文・漢詩
文章のジャンル 論説文・説明文
記録文・報告文
小説・伝記
随筆・紀行・日記
和歌(短歌)
俳句・川柳
古文
漢文・漢詩

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 35 35 35
記号解答 11 12 11
記述式解答(漢字の読み書きも含む) 24 23 24

理科

2024年度/令和6年度

出題傾向

例年通り大問6問構成になっています。 大問1では物理、化学、生物、地学から4問出題される小問集合となっています。各単元から1題ということではなくランダムで出題されます。小問数は多くありませんが、選択問題であっても思考力を問われる問題があり、解くにはある程度の時間がかかります。 大問2以降は大問ごとに単元が決まっており、実験観察の考察を問う問題がほとんどです。問題数が多いため自分の得意な分野から解いたりといった、素早く解く作戦が必要です。素早くかつ正確に解答する練習をしましょう。

対策のポイント

「電池とイオン・中和」が出やすい!

ここ3年連続でイオンの問題が出ています。特に、「電解質の水溶液に金属板を入れ電流をとり出す実験」や「塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和」の問題が出やすいです。重要な実験の目的や方法・結果をおさえ、さらにそこから考察する力を身につけておきましょう。

知識を問う問題より実験・観察の問題

中学校で実験するような題材は特に頻出です。また問題の文字数が多いため、しっかり読み込んで解くことが必要になってきます。その実験、観察の状況を踏まえたうえで的確な解答をする練習をしましょう。また、計算問題もそれなりに出ますので、特に物理分野、湿度、化学変化の物質量などの問題は十分に対策をしましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
物理 力のはたらき
光と音
電流
電流と磁界
力のつり合いと合成、分解
運動の規則性
仕事とエネルギー
化学 物質のすがた
水溶液
状態変化
物質の成り立ち、原子・分子
物質の化学変化
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン、電池とイオン
化学変化と電池
生物 生物の観察と分類の仕方
生物の体の共通点と相違点
生物と細胞
植物の体のつくりと働き
動物の体のつくりと働き
生物の成長とふえ方
遺伝の規則性と遺伝子
生物の種類の多様性と進化
地学 身近な地形や地層、岩石の観察
地層の重なりと過去の様子
火山と地震
自然の恵みと火山災害・地震災害
気象観測
天気の変化
日本の気象
自然の恵みと気象災害
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系と恒星
分野融合 エネルギーと物質(物理・化学)
自然環境の保全と科学技術の利用(化学・生物)
生物と環境(生物・地学)

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 7 7 7
小問数 44 44 44
記号解答 36 37 37
短文記述 1 1 1
計算問題 6 5 5
図・グラフ、モデル 1 1 1
語句記述

社会

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問は地理2問(世界と日本)、歴史2問、公民3問の計7問で昨年と同じでした。毎年の出題傾向には一貫性があり、はじめに世界地理、日本地理、歴史2題、公民3題です。問題数は多く素早く正確に解答することが求められます。公民の3題の中で暮らしにかかわる問題が出る傾向にあります。昨今の社会問題、課題、そして話題になっているものの知識が広くほしいところです。また記述問題も必ず数題は出ますのでこれも練習をしておきましょう。

対策のポイント

苦手な人が多い「資料を読みとる問題」が出る!

例年、資料から読み取れること・考えられることを記述させる問題が出題されているため、資料の読み取り対策と記述対策の両方が必要です。資料を読みとる問題はたくさん解いて慣れることがいちばんの近道です。いろいろな資料に繰り返し接していけば、入試本番までに必ず解けるようになります。

「歴史の時代関係の問題」が出る!

例年,歴史で主な出来事の並べかえ問題が出題されています。1つの時代区切りだけではなく政治制度や、文化などほかの時代との比較が出題されていて、特に「中世から現代の歴史」では、公共の分野との比較問題も出題されていますので、テーマごとに歴史の流れをおさえておきましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
地理的分野 日本の姿
世界の姿
地形
気候
人口
産業・貿易 第一次産業(農林水産業)
第二次産業(工業)
第三次産業(商業・サービス業)
貿易
地域 アジア州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
九州地方、中国・四国地方
近畿地方、中部地方
関東地方、東北地方、北海道地方
歴史的分野 日本史 平安時代まで
鎌倉・室町時代
戦国・江戸時代
明治時代以降
世界史 古代
中世
近世
近・現代
テーマ史 政治・外交史
社会・経済史
文化史
公民的分野 政治 現代社会と私たちの生活
個人の尊重と日本国憲法
現代の民主政治、三権分立
地方自治
経済 消費生活と流通
企業と生産活動
財政、国民生活と福祉
国際 地球社会と私たち
経済と貿易
環境問題
時事問題

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 7 7 7
小問数 44 44 44
記号解答 19 18 19
用語記述 15 16 15
文章記述 7 7 7
作業・作図