学力検査では、中学校で習ったことをどれだけ理解しているかが試されます。最近は、知識だけでなく「思考力・判断力・表現力」が重視され、「資料の読み取り」や「自分の考えや結果に至った理由を述べる」といった、覚えた知識を活用する問題が多くなっています。こうした入試問題の出題傾向を知っておくことで、受験勉強で必要な対策がわかります。

島根県

教科別の出題傾向と対策のポイント

英語

2024年度/令和6年度

出題傾向

本年度の大問構成は、リスニング1題、短文・資料の読み取り問題2題、長文読解問題1題、文法・英作文問題1題と例年通りの題数となりました。 リスニング問題は、単語を書かせる問題や英文を聞いてメモを完成させる問題、また英文で回答する問題も出題されています。大問2~4では、文章の内容を問う問題が多く出題されたのが特徴です。回答形式は、選択問題、日本語記述、英作文など様々でした。大問5の英作文は、20語以上の条件英作文が出題されました。

対策のポイント

リスニングでは、内容を踏まえ自分の考えを書く問題が出る!

直近3年間のリスニングでは、伝言メモの空欄とメモに関連する問いを聞き取ったうえで自らのアイデアを3語以上の英語で回答する問題が出題されています。聞き取りと英作を同時に行うというハードな内容に対応するために、日々リスニングの練習を積み重ね、少ない回数で確実に英文を聞き取る練習をまずは行いましょう。

ポスターや絵などの資料が多く使われる!

リスニングや読解の問題では、資料内の英文や絵の中の人や物の様子をヒントに回答する問題が例年多く出題されています。問題文に加え資料の読解も非常に重要ですので、英文や資料の特徴をスピーディーに読み取ることが必須となります。日ごろから時間を意識しながら長文・資料の読解の練習をしていきましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
リスニング 正しい答えを選ぶ
絵や地図を使う
メモ・グラフ・表を完成する
日本語[英語]で答える
自分の考えを英語で書く
発音・アクセント 発音・アクセント
くぎり・強勢・抑揚
読解 英文和訳(記述)
脱文挿入
内容吟味
要旨把握
語句解釈
語句補充・選択
段落・文整序
指示語
会話文
文法・英作文 和文英訳
単語の穴埋め
語句補充・選択
語句整序
正誤問題
言い換え・書き換え
英問英答
条件英作文
自由英作文

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 26 26 28
リスニング 6 6 8
英作文 2 2 2

数学

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は5問、小問数35問でほぼ例年どおりでした。 大問1は小問集合、大問2はデータの活用・一次関数のグラフ、大問3は場合の数・確率・文字式の利用、大問4は関数、大問5は三角形の回転移動による図形の作図・証明が出題されました。 小問集合は、中学数学の全範囲から基礎的な数学力を測る問題が出題されています。大問2~4では大問ごとに特定の単元を題材とした問題が出題されており、中には複数の領域にわたる融合問題も見られます。第5問では、図形の作図・証明問題などが出題されました。

対策のポイント

「方程式の文章題」 が出る!

問題文をしっかり理解し、理由や思考プロセスを説明する『読解力』や『表現力』を重視した問題が多く出題されています。問題に即して条件を整理し、何を文字で置いて立式する必要があるのかを冷静に判断できるよう練習しておきましょう。普段から様々な問題のパターンに慣れておくことが大切です。

記述式の図形の証明問題は頻出問題!

毎年出題されている重要問題です。三角形の合同条件や相似条件をしっかり覚えて、問題に応じてどの条件を使うのかを意識しながら証明を自力で書き上げる練習をしておきましょう。また、証明で仮定と結論がはっきり記述されているのかや、論理の流れに矛盾がないかどうか確認する習慣をつけましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
数と式 正負の数
文字式
方程式・不等式
式の計算
連立方程式
平方根
多項式
2次方程式
関数 比例と反比例
1次関数
関数 y = ax2
図形 平面図形
空間図形
平面図形と平行線の性質
図形の合同
図形の相似
円周角と中心角
三平方の定理
データの活用 データの分布・比較
確率
標本調査

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 34 35 35
記述問題 図形の証明(説明) 1 1 1
その他の説明・証明など 0 0 0
立式・解法の過程の記述 1 1 2
作図(図形) 1 1 1
作図(グラフ) 1 1 1

国語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問1は漢字・文法、大問2は論説文、大問3は小説、大問4は和歌・漢詩・古文の内容比較問題、大問5は課題作文という構成になっています。 昨年同様の5大問構成になっています。和歌・漢詩・古文とその解説文を読み取る問題も出題されています。古典の要素はそこまで多くありませんが、現代文の読解問題とともに、正確な読み取りが求められる問題です。論説文の問題では、筆者の考えだけでなく、文脈や文章中の表現に関して筆者の意図を問う問題も出題されています。

対策のポイント

読む量が多い!内容把握を素早く!

記述問題の数はあまり変化していませんが、小説・論説文ともに文章量は多くなっています。論説文では文脈や文章中の表現に関して筆者の意図を問う問題が出題されます。そのため内容をしっかり理解することが重要です。短い時間でも内容を正確に把握できるように、普段から長文問題を繰り返し解くようにしましょう!

「複数資料の読み取り問題」が出る!

和歌・漢詩・古文とその解説文から、内容の理解を問う読解問題や、会話文と表を読み取り自分の意見をまとめる課題作文など、複数の文章や資料を読み取る問題が出題されています。各資料を関連づけて読み取り、そのうえで自分の考えを文章化する練習が必要です。普段から複数資料がある作文問題を解くようにしましょう!

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
漢字・語句 漢字(読み・書き・筆順・画数・部首)
熟語(三字熟語・四字熟語)
語句(ことわざ・慣用句)
文法 文と文節
品詞・用法
敬語、その他
表現・情報 グラフ・図表の読み取り
話し合い
伝え方の工夫
課題作文
聞き取り問題
文学史 文学史
現代文(読解) 主題・表題
大意・要旨
情景・心情
内容吟味
文脈把握
段落・文章構成
指示語
接続語
脱文・脱語補充
古典 古文のかなづかい・古語
古文の会話・主語
古文の展開
漢文・漢詩
文章のジャンル 論説文・説明文
記録文・報告文
小説・伝記
随筆・紀行・日記
和歌(短歌)
俳句・川柳
古文
漢文・漢詩

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 30 34 32
記号解答 14 9 10
記述式解答(漢字の読み書きも含む) 16 25 22

理科

2024年度/令和6年度

出題傾向

例年通り大問5問構成になっています。物理、化学、生物、地学から各1問、小問集合が1問出題されています。 近年では、1つの大問の中でも異なる分野からの出題があり、出題範囲が広くなっています。また、実験や観察に関する問題の割合が増加しており、単なる知識の暗記ではなく、思考力や問題解決能力を問う問題が多く見られます。特に、グラフの読み取りや実験結果の考察など、総合的な理解を必要とする問題が増えていることが特徴です。記述問題では、説明や理由を自分の言葉で書けるよう練習しておきましょう。

対策のポイント

「化学反応と質量保存の法則」が出やすい!

「化学反応式を完成させる問題」や「質量が変わらないことを確認する実験」がよく出ます。化学変化の仕組みをしっかり把握して化学反応式を書けるようになるだけでなく、反応前後の質量が保存されることを実際の数値で計算できるようにしておきましょう。

「植物の成長と光合成」が出やすい!

「植物の光合成に関する実験」や「光の強さと成長の関係」を問う問題が出題されることが多いです。植物の構造や光合成のメカニズムをしっかり理解し、実験の手順や結果の考察ができるようにしておくことがポイントです。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
物理 力のはたらき
光と音
電流
電流と磁界
力のつり合いと合成、分解
運動の規則性
仕事とエネルギー
化学 物質のすがた
水溶液
状態変化
物質の成り立ち、原子・分子
物質の化学変化
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン、電池とイオン
化学変化と電池
生物 生物の観察と分類の仕方
生物の体の共通点と相違点
生物と細胞
植物の体のつくりと働き
動物の体のつくりと働き
生物の成長とふえ方
遺伝の規則性と遺伝子
生物の種類の多様性と進化
地学 身近な地形や地層、岩石の観察
地層の重なりと過去の様子
火山と地震
自然の恵みと火山災害・地震災害
気象観測
天気の変化
日本の気象
自然の恵みと気象災害
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系と恒星
分野融合 エネルギーと物質(物理・化学)
自然環境の保全と科学技術の利用(化学・生物)
生物と環境(生物・地学)

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 40 40 40
記号解答 17 19 10
短文記述 3 2 6
計算問題 7 6 4
図・グラフ、モデル 2 3 2
語句記述

社会

2024年度/令和6年度

出題傾向

地理1題、歴史1題、公民1題、社会総合1題の4題で、小問40問、文章記述問題は7問でした。 各分野も例年通り基本的な幅広い知識を問う問題が多く、記述問題の多くが資料の読み取り問題でした。地理・公民分野は、資料を読み取り、基本的な理解を問う問題が多く出題されました。今年も竹島に関する問題が出題されています。歴史分野は日本史からの出題が中心となっており、並べ替え問題が2問、世界史が1問出題されました。歴史分野でも多くの資料が示され、幅広い基礎的な知識を問う問題が多くなっています。

対策のポイント

どの分野も資料が多い!読み取り力が必須!

例年、どの分野も多くの資料が示されています。選択・記述問わず資料の読み取り問題が出題されるので、記述対策だけでなく、資料の読み取り対策も必要となってきます。繰り返し様々な資料に触れていれば、本番でも必ず点が取れます。普段から資料集などを活用し、多様な資料の読み取り問題に取り組むようにしましょう。

時代・分野を超えた比較問題が出題!

例年、他の時代との文化や政治制度の比較が出題されるため、テーマごとに流れをつかむようにしましょう。歴史だけでなく公民分野との比較も出題されます。また、当時の短歌などから出来事を読み取り並べ替える問題も出題されていたので、重要な出来事は自分の言葉で簡潔に内容が説明できるようにしておきましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
地理的分野 日本の姿
世界の姿
地形
気候
人口
産業・貿易 第一次産業(農林水産業)
第二次産業(工業)
第三次産業(商業・サービス業)
貿易
地域 アジア州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
九州地方、中国・四国地方
近畿地方、中部地方
関東地方、東北地方、北海道地方
歴史的分野 日本史 平安時代まで
鎌倉・室町時代
戦国・江戸時代
明治時代以降
世界史 古代
中世
近世
近・現代
テーマ史 政治・外交史
社会・経済史
文化史
公民的分野 政治 現代社会と私たちの生活
個人の尊重と日本国憲法
現代の民主政治、三権分立
地方自治
経済 消費生活と流通
企業と生産活動
財政、国民生活と福祉
国際 地球社会と私たち
経済と貿易
環境問題
時事問題

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 4 4 4
小問数 42 41 40
記号解答 20 26 25
用語記述 13 6 8
文章記述 8 8 7
作業・作図 1 1 0