学力検査では、中学校で習ったことをどれだけ理解しているかが試されます。最近は、知識だけでなく「思考力・判断力・表現力」が重視され、「資料の読み取り」や「自分の考えや結果に至った理由を述べる」といった、覚えた知識を活用する問題が多くなっています。こうした入試問題の出題傾向を知っておくことで、受験勉強で必要な対策がわかります。

愛知県

教科別の出題傾向と対策のポイント

英語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は6問。構成は、リスニング2題と筆記4題(図と短文1 題、会話文2題、長文1題)となっていました。 【リスニング】 短い会話文についての問いと、スピーチの内容を答える形式。 傾向としてはまとまった量の文が放送されることがあります。 【筆記】 長文では例年説明文が出題される。図や資料を読み取ったり、表を完成させたりする問題も出題されます。会話文・長文ともに、文法力を問うもの(並び替え、接続詞など)と、理解力を問うもの(内容真偽など)の両方が出題される傾向があります。

対策のポイント

教科書中心の学習を心がける。

教科書で学習した単語はすべて出る可能性があります。やや特殊な単語でも、教科書に出ていれば問われることがあり得るので、学校での学習をおろそかにしないこと。文法知識についても、教科書に出る基本構文はすべて問われる可能性があります。

まとまった内容の英文理解に慣れよう。

まずは長文で出題されやすい説明文タイプと会話文タイプの英文に多く触れておくこと。リスニング問題についても、普段からテレビやネットなどを活用して英語を耳に慣らしておくことが重要です。まとまった内容を理解するためには、メモを取りながら聞くと良いです。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
リスニング 正しい答えを選ぶ
絵や地図を使う
メモ・グラフ・表を完成する
日本語[英語]で答える
自分の考えを英語で書く
発音・アクセント 発音・アクセント
くぎり・強勢・抑揚
読解 英文和訳(記述)
脱文挿入
内容吟味
要旨把握
語句解釈
語句補充・選択
段落・文整序
指示語
会話文
文法・英作文 和文英訳
単語の穴埋め
語句補充・選択
語句整序
正誤問題
言い換え・書き換え
英問英答
条件英作文
自由英作文

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 16 19 19
リスニング 5 5 5
英作文 2 0 0

数学

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問は3問から4問。小問は20問程度。 大問1は、数の性質、和・式の計算、文字式の立式、因数分解、平方根、方程式の計算等から、基本的な数学力を問う問題が出題されています。大問2以降では、主に、方程式の応用、一次関数、関数y = ax^2乗、比例関数、関数とグラフ、グラフの作成、証明問題、同点問題、確率、図形と関数・グラフなどの問題が出題されており、大問1よりも応用力が求められますが、教科書等の学校教材を確実に身に付けることで十分に対処できます。

対策のポイント

基礎力をまんべんなくつけよう。

大問1、大問2では、基礎力が問われるため、教科書を中心に基礎を確実に身に付けることが大切です。基礎的な計算問題を数多くこなし、ケアレスミスのないように速く、正確に解く力を養う必要があります。出題範囲が広いため、苦手な単元は早めに克服し、まんべんなく学習することが大切です。

図形問題への対策を立てよう。

大問3、大問4では、図形の性質や定理を幅広く理解している必要があります。特に図形問題では、基礎的な問題だけでなく、応用力が必要な問題も出題されるため、入試問題集などで図形と関数・グラフの融合問題や、図形の計量問題を解き、数学的視点・思考力を養う必要があります。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
数と式 正負の数
文字式
方程式・不等式
式の計算
連立方程式
平方根
多項式
2次方程式
関数 比例と反比例
1次関数
関数 y = ax2
図形 平面図形
空間図形
平面図形と平行線の性質
図形の合同
図形の相似
円周角と中心角
三平方の定理
データの活用 データの分布・比較
確率
標本調査

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 3 3 3
小問数 16 16 16
記述問題 図形の証明(説明) 0 0 0
その他の説明・証明など 0 0 0
立式・解法の過程の記述 0 0 0
作図(図形) 0 0 0
作図(グラフ) 1 0 0

国語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問が4問。小問は18問。(現代文読解が2問、知識問題1問、古文または関文読解が1問) 大問1は、論説文の読解。内容理解を中心に文脈把握、脱文・脱語補充などが出題されます。大問2の知識問題は、漢字の読み書きと意味、四字熟語を問われます。大問3は小説読解。心情の読み取りや内容理解、慣用句などが出題されます。大4問は漢文の読解。内容理解が中心です。大問3の小説に関しては、随筆が出題される可能性も考えられます。

対策のポイント

読解力を身に付けよう。

現代文読解、古文・漢文読解いずれも、基礎的な読解力を身に付ける学習が必要です。現代文読解の対策としては、教科書内容をきちんと理解したうえで要点を整理し、問題演習を繰り返し説くことが大切です。古文・漢文読解の対策も同様に、教科書内容をきちんと理解することや本文と現代語訳を対照させる読み方を習得する必要があります。

漢字や熟語は確実に覚えよう。

漢字や熟語も、読解問題と同様に、基礎的な知識が問われるため、教科書を中心に、中学で学習したものを確実に覚える必要があります。漢字・熟語と同様に、基礎的な慣用句も主に小説の読解問題で出題される傾向があります。慣用句の使い方や意味を覚え、間違いやすい慣用句(体の一部を表す語を含む慣用句など)はその違いを確実に捉え、学習する必要があります。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
漢字・語句 漢字(読み・書き・筆順・画数・部首)
熟語(三字熟語・四字熟語)
語句(ことわざ・慣用句)
文法 文と文節
品詞・用法
敬語、その他
表現・情報 グラフ・図表の読み取り
話し合い
伝え方の工夫
課題作文
聞き取り問題
文学史 文学史
現代文(読解) 主題・表題
大意・要旨
情景・心情
内容吟味
文脈把握
段落・文章構成
指示語
接続語
脱文・脱語補充
古典 古文のかなづかい・古語
古文の会話・主語
古文の展開
漢文・漢詩
文章のジャンル 論説文・説明文
記録文・報告文
小説・伝記
随筆・紀行・日記
和歌(短歌)
俳句・川柳
古文
漢文・漢詩

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 4 4 4
小問数 16 18 18
記号解答 13 18 18
記述式解答(漢字の読み書きも含む) 3 0 0

理科

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問6問。物理、化学、生物、地学から各1問、小問集合が2問出題されています。 大問1と大問6は各分野で必須な単元から単独の小問が2題程度出題されます。大問2から大問5は、物理、化学、生物、地学の各分野に分かれており、いくつかの実験や観察のデータを基に解く問題が出題され、実験計画・対照実験の出題もあります。物理、化学、生物、地学のどの分野も、1年生から3年生の範囲まで幅広く出題されるため、中学校で習った内容を教科書を中心に確実に理解し、応用できる力を身に付ける必要があります。

対策のポイント

時間配分を考えて解く練習をしよう。

読解力と考察力を要する問題が出題されるので、過去問題を多く説き、45分をどのように使うか考えて解くことに慣れることが大切です。実験や観察のデータを正確に読み取り、どのような結果が得られるのか、どうしてそのような結果になるのかを限られた時間の中で考察する力を身に付ける必要があります。

図、表、グラフなどの資料を読み取る力をつけよう。

実験・観察操作、資料の考察、グラフ化、作図などの思考力・判断力・表現力を試す問題が出題されるので、資料を正確に読み取り、活用する力が求められます。教科書の図や表、グラフはすべて試験範囲であると考え、読み取り方、作図方法などを確認し、身に付ける必要があります。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
物理 力のはたらき
光と音
電流
電流と磁界
力のつり合いと合成、分解
運動の規則性
仕事とエネルギー
化学 物質のすがた
水溶液
状態変化
物質の成り立ち、原子・分子
物質の化学変化
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン、電池とイオン
化学変化と電池
生物 生物の観察と分類の仕方
生物の体の共通点と相違点
生物と細胞
植物の体のつくりと働き
動物の体のつくりと働き
生物の成長とふえ方
遺伝の規則性と遺伝子
生物の種類の多様性と進化
地学 身近な地形や地層、岩石の観察
地層の重なりと過去の様子
火山と地震
自然の恵みと火山災害・地震災害
気象観測
天気の変化
日本の気象
自然の恵みと気象災害
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系と恒星
分野融合 エネルギーと物質(物理・化学)
自然環境の保全と科学技術の利用(化学・生物)
生物と環境(生物・地学)

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 20 19 20
記号解答 16 19 20
短文記述 0 0 0
計算問題 2 5 8
図・グラフ、モデル 5 6 5
語句記述

社会

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問6題、小問は21問で日本地理1題・世界地理1題・歴史2題・公民2題です。大問のうち4題で生徒のレポートを題材としています。 地理的分野では、略地図・表・雨温図・写真などを用いた問題で、諸地域の地形や気候や産業、あるいは世界の国々と日本との関係を問う問題が出題されます。歴史的分野では、説明文・写真・表・略地図などを用い、時代の流れや基本用語の理解を確認する問題が多いです。公民的分野では、グラフ・表・会話文等を用い、基礎事項を正しく理解しているかを問うものが幅広い範囲から出題されています。

対策のポイント

「資料を読みとる問題」への対策をしよう

地理的分野では、略地図・統計資料・グラフなどの資料を分析する力を問う問題が多く出題されます。過去問題集や教科書を中心に、日本や世界の諸地域の地形・気候・産業・各国の暮らしなどについて整理しておくことが重要です。

歴史・公民における時代背景を知ろう

歴史的分野では、各時代の特徴を把握しているかを確認する問題が多いです。教科書等で大きな時代の流れをつかみ、日本史と世界史の繋がりにも目を配る必要があります。公民的分野でも、政治・法において、当時の時代的背景を知ることで理解を深めることができます。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
地理的分野 日本の姿
世界の姿
地形
気候
人口
産業・貿易 第一次産業(農林水産業)
第二次産業(工業)
第三次産業(商業・サービス業)
貿易
地域 アジア州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
九州地方、中国・四国地方
近畿地方、中部地方
関東地方、東北地方、北海道地方
歴史的分野 日本史 平安時代まで
鎌倉・室町時代
戦国・江戸時代
明治時代以降
世界史 古代
中世
近世
近・現代
テーマ史 政治・外交史
社会・経済史
文化史
公民的分野 政治 現代社会と私たちの生活
個人の尊重と日本国憲法
現代の民主政治、三権分立
地方自治
経済 消費生活と流通
企業と生産活動
財政、国民生活と福祉
国際 地球社会と私たち
経済と貿易
環境問題
時事問題

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 5 6
小問数 20 20 21
記号解答 18 20 21
用語記述 1 0 0
文章記述 1 0 0
作業・作図 0 0 0