自分一人の人生だけでは、出会えないものがある
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📖 本を読むことは、🖋 誰かの人生を少しだけ生きること
教室を見渡すと、同じ時間に勉強をしていても、一人ひとりが違うことを考えています。
問題の解き方を考えている人。
自分の間違いを振り返っている人。
先生の説明を聞きながら、「なるほど」と思っている人。
そして、まだ答えが見つからずに考え続けている人。
勉強というのは、知識を覚えることだけではありません。
自分の中に、これまで知らなかった考え方を増やしていくことでもあると思います。
その意味で、私は「本を読むこと」は、人の人生を疑似体験することに少し似ていると思っています。
自分が実際に経験できる人生は、一つしかありません。
自分が生きられる時間にも限りがあります。
けれど、本を開けば、自分とは違う場所で生きてきた人の考えに触れることができます。
自分とは全く違う環境で生きた人。
自分なら選ばなかった道を選んだ人。
大きな失敗をした人。
何かを成し遂げた人。
あるいは、自分と同じように悩み、迷いながら生きている人。
本を読むことで、その人が見ていた世界を少しだけ覗くことができます。
もちろん、本を読んだからといって、その人の人生を本当に経験できるわけではありません。
それでも、
「この人は、なぜこう考えたのだろう」
「自分だったら、どうするだろう」
「自分とは違う考え方だけれど、なぜそう思うのだろう」
そんなことを考えるだけでも、自分の中に新しい視点が生まれます。
そして面白いのは、同じ本でも、読む時期によって感じ方が変わることです。
以前は何とも思わなかった一言が、数年後に読むと心に残ることがあります。
それは、本の内容が変わったのではなく、読む側の自分が変わったからなのかもしれません。
だから読書は、単に「知識を増やす」ためだけのものではないのだと思います。
誰かの言葉を借りて、自分の考えを見つめ直す。
自分とは違う人生を知ることで、自分自身の人生について考える。
そうやって、少しずつ自分の世界を広げていく。
勉強も、どこか似ています。
先生から教えてもらったことを、そのまま覚えるだけではなく、
「なぜそうなるのか」
「自分ならどう考えるか」
と、自分自身の中で考えてみる。
誰かから受け取った知識や言葉を、自分の中で一度考え直してみる。
その積み重ねが、単なる「知っている」から「自分で考えられる」へつながっていくのだと思います。
自分一人の人生だけでは、出会える考え方には限りがあります。
だからこそ、本を読む。
人の話を聞く。
先生と話す。
友達の考えに耳を傾ける。
そして、そのすべてをそのまま信じるのではなく、自分の中でもう一度考えてみる。
そうやって、自分の世界を少しずつ広げていく。
教室にいる一人ひとりが、これからどんな人と出会い、どんな本を読み、どんな考え方に触れていくのか。
その一つひとつが、その人自身の人生をつくっていくのだと思います。
本を読むことは、誰かの人生を少しだけ生きること。
そして、そこで得たものを自分の人生にどう生かすのか。
最後に決めるのは、いつも自分自身です。
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