学力検査では、中学校で習ったことをどれだけ理解しているかが試されます。最近は、知識だけでなく「思考力・判断力・表現力」が重視され、「資料の読み取り」や「自分の考えや結果に至った理由を述べる」といった、覚えた知識を活用する問題が多くなっています。こうした入試問題の出題傾向を知っておくことで、受験勉強で必要な対策がわかります。

山口県

教科別の出題傾向と対策のポイント

英語

2024年度/令和6年度

出題傾向

山口県公立高校の一般入試英語は、全体で例年30問程度で、問題量が多めです。リスニングは選択形式や穴埋め問題が出題され、語彙や語句の正確な記述が求められます。対話文は基本的な文法や語句に関する問題が中心で、対話文読解は短い会話文と資料を読み取ります。長文読解は資料や原稿の理解を基に、適文補充や内容把握問題が含まれます。英作文は空欄に20~30語で文を作成する問題です。リスニングを得点源にし、普段から英文に触れて語彙力を高めることが重要です。

対策のポイント

リスニング・文法・対話文

リスニングの強化: 選択形式や穴埋め問題が出題されるため、リスニングの練習を重ね、単語や語句を正確に書けるようにしましょう。普段から英文を聞く習慣を持ち、語彙力強化を行いましょう。文法と対話文の理解:基本的な文法知識と語句の使い方を確実に理解し、短い会話文や資料を読み取る練習を行いましょう。

長文読解・英作文

長文読解の対策: 資料や原稿の内容を正確に把握する能力を高めるために、適文補充や内容把握問題の練習を徹底しましょう。英作文の練習: 英作文は配点が高く、20〜30語での作文が求められます。普段から英作文の練習を重ね、構文や語彙を適切に使いこなせるようにしておきましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
リスニング 正しい答えを選ぶ
絵や地図を使う
メモ・グラフ・表を完成する
日本語[英語]で答える
自分の考えを英語で書く
発音・アクセント 発音・アクセント
くぎり・強勢・抑揚
読解 英文和訳(記述)
脱文挿入
内容吟味
要旨把握
語句解釈
語句補充・選択
段落・文整序
指示語
会話文
文法・英作文 和文英訳
単語の穴埋め
語句補充・選択
語句整序
正誤問題
言い換え・書き換え
英問英答
条件英作文
自由英作文

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 15 15 16
リスニング 3 3 3
英作文 1 1 2

数学

2024年度/令和6年度

出題傾向

山口県公立高校の一般入試数学は、大問8問、小問22問で構成されており、昨年度と大きな変更はありません。問題内容は式の計算、方程式、関数、作図、図形の証明、データの活用、確率などで、特に大問1と2の「小問集合」が約25%の得点を占めるため、基本問題を速く正確に解けるようにしておくことが重要です。高配点の問題では、特に平面図形や資料の活用が出題されるため、これらの分野を重点的に対策しましょう。実戦問題や過去問に取り組むことで、初見の問題にも対応できる力を養うことが推奨されます。

対策のポイント

基礎力の強化

大問1と2の「小問集合」で約25%の得点を占めるため、計算問題や基本問題を速く正確に解けるようにすることが重要です。特に、式の計算や基本的な方程式の問題に重点を置き、普段から多くの問題に触れて基礎力をしっかり固めておきましょう。

高配点問題の対策

大問7や8の平面図形や資料の活用問題は高配点(それぞれ7点、8点)です。相似の証明や三平方の定理など、難易度の高い問題を重点的に練習し、実践問題や過去問を使って自信を持って解答できるように準備しましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
数と式 正負の数
文字式
方程式・不等式
式の計算
連立方程式
平方根
多項式
2次方程式
関数 比例と反比例
1次関数
関数 y = ax2
図形 平面図形
空間図形
平面図形と平行線の性質
図形の合同
図形の相似
円周角と中心角
三平方の定理
データの活用 データの分布・比較
確率
標本調査

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 9 8 8
小問数 22 23 22
記述問題 図形の証明(説明) 1 1 1
その他の説明・証明など 2 2 1
立式・解法の過程の記述 1 1
作図(図形) 1 1 1
作図(グラフ)

国語

2024年度/令和6年度

出題傾向

山口県公立高校の一般入試国語は、大問6問、小問29問で構成されています。大問1は文学的文章読解で、物語文に関する知識と内容説明が求められ、大問2は説明的文章読解で、文法や熟語の理解、説明記述問題が出題されます。大問3は古文で、基本的な知識と内容理解が中心、大問4は資料の読み取りで、空欄補充や文章構成が含まれ、会話文や資料の解析が必要です。大問5は漢字・漢文で、漢字の問題と漢詩の読み取りが出題されます。大問6は作文、テーマに沿って自分の考えを説明する形式です。

対策のポイント

基本問題の徹底対策

大問1と2では文学的文章読解や説明的文章読解が中心で、基礎的な知識や文法、熟語の理解が求められます。これらの基本問題で確実に得点するために、普段からの演習を重ね、特に文法や熟語の理解を深めておくことが重要です。

作文の練習と時間管理

大問6の作文はテーマに沿って自分の考えを説明する問題で、配点が高いため、時間内に条件に沿って論理的に書く練習をしましょう。普段から比喩表現を用いた作文練習を行い、満点を狙えるように準備しておくことが重要です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
漢字・語句 漢字(読み・書き・筆順・画数・部首)
熟語(三字熟語・四字熟語)
語句(ことわざ・慣用句)
文法 文と文節
品詞・用法
敬語、その他
表現・情報 グラフ・図表の読み取り
話し合い
伝え方の工夫
課題作文
聞き取り問題
文学史 文学史
現代文(読解) 主題・表題
大意・要旨
情景・心情
内容吟味
文脈把握
段落・文章構成
指示語
接続語
脱文・脱語補充
古典 古文のかなづかい・古語
古文の会話・主語
古文の展開
漢文・漢詩
文章のジャンル 論説文・説明文
記録文・報告文
小説・伝記
随筆・紀行・日記
和歌(短歌)
俳句・川柳
古文
漢文・漢詩

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 22 22 22
記号解答
記述式解答(漢字の読み書きも含む) 12 11 13

理科

2024年度/令和6年度

出題傾向

山口県公立高校の一般入試理科は、大問9題、小問34問で構成されています。 [地学]大問1太陽に関する知識、大問8火山と岩石の特徴 [生物]大問2光合成の対照実験、大問7遺伝の規則性 [物理]大問3光の屈折、大問5電気に関する計算・知識問題 [化学]大問4状態変化の特徴、大問6化学反応の実験 [総合問題]大問9は化学(イオン)、物理(力)、地学(化石) 実験や観察が主要な題材となっており、目的、操作、結果、考察を把握することが必要です。同時に正確な読解力も求められます。

対策のポイント

実験・観察の理解

大問1[地学]や大問2[生物]、大問6[化学]では実験や観察に基づく問題が中心です。教科書の目的、操作、結果、考察をしっかり把握し、実験の内容を正確に理解しておくことが重要です。問題文の詳細な読解が求められるため、基礎知識の習得とともに、実際の実験や観察に関する問題に慣れておきましょう。

総合問題の対策

大問9の総合問題は化学、物理、地学の知識を融合して解く問題です。各分野の基本的な知識をしっかり身につけ、異なる分野の知識を組み合わせて解答する練習を重ねましょう。実戦的な問題を解くことで、複雑な問題にも対応できる力を養うことが重要です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
物理 力のはたらき
光と音
電流
電流と磁界
力のつり合いと合成、分解
運動の規則性
仕事とエネルギー
化学 物質のすがた
水溶液
状態変化
物質の成り立ち、原子・分子
物質の化学変化
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン、電池とイオン
化学変化と電池
生物 生物の観察と分類の仕方
生物の体の共通点と相違点
生物と細胞
植物の体のつくりと働き
動物の体のつくりと働き
生物の成長とふえ方
遺伝の規則性と遺伝子
生物の種類の多様性と進化
地学 身近な地形や地層、岩石の観察
地層の重なりと過去の様子
火山と地震
自然の恵みと火山災害・地震災害
気象観測
天気の変化
日本の気象
自然の恵みと気象災害
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系と恒星
分野融合 エネルギーと物質(物理・化学)
自然環境の保全と科学技術の利用(化学・生物)
生物と環境(生物・地学)

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 9 9 9
小問数 26 23 28
記号解答
短文記述 4 8 5
計算問題 2 2 2
図・グラフ、モデル 1
語句記述

社会

2024年度/令和6年度

出題傾向

山口県公立高校の一般入試社会は、大問6問、小問40題で構成されています。問題は地理、歴史、公民の3分野から出題され、各1/3ずつの割合で出題されています。大問1は世界地理に関する地図や図の読み取り、大問2は日本地理に関する表や図の読み取り、大問3は古代から近世の歴史に関する資料読み取り問題、大問4は現代歴史における紙幣の肖像画に関する問題です。大問5は公民の広範な内容を扱い、大問6は地理と公民の総合問題が出題されます。短文記述問題は10題ですが配点が高いため、表現力の強化が必要です。

対策のポイント

記述問題の強化

記述問題は頻出で配点が高いため、表現力の強化が必要となります。特に短文記述問題は昨年より1題減少しましたが、重要度は大きく変わっていません。そのためまずは用語や概念を正確に覚え、表現力を高める練習を積むことが重要です。

資料の読み取りと基礎知識の徹底

最近の一般入試社会では、資料の読み取り問題が多く出題されるため、資料の分析力を養うことがカギとなります。3年生の夏までに地理と歴史の基礎を完成させ、その後は実戦的な問題演習を数多くこなすことで理解を深めましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
地理的分野 日本の姿
世界の姿
地形
気候
人口
産業・貿易 第一次産業(農林水産業)
第二次産業(工業)
第三次産業(商業・サービス業)
貿易
地域 アジア州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
九州地方、中国・四国地方
近畿地方、中部地方
関東地方、東北地方、北海道地方
歴史的分野 日本史 平安時代まで
鎌倉・室町時代
戦国・江戸時代
明治時代以降
世界史 古代
中世
近世
近・現代
テーマ史 政治・外交史
社会・経済史
文化史
公民的分野 政治 現代社会と私たちの生活
個人の尊重と日本国憲法
現代の民主政治、三権分立
地方自治
経済 消費生活と流通
企業と生産活動
財政、国民生活と福祉
国際 地球社会と私たち
経済と貿易
環境問題
時事問題

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 33 32 30
記号解答
用語記述 11 12 6
文章記述 8 8 10
作業・作図 1 1