学力検査では、中学校で習ったことをどれだけ理解しているかが試されます。最近は、知識だけでなく「思考力・判断力・表現力」が重視され、「資料の読み取り」や「自分の考えや結果に至った理由を述べる」といった、覚えた知識を活用する問題が多くなっています。こうした入試問題の出題傾向を知っておくことで、受験勉強で必要な対策がわかります。

岐阜県

教科別の出題傾向と対策のポイント

英語

2024年度/令和6年度

出題傾向

【問題数】大問は「6問」。昨年度は、小問、リスニング問題、英作文など、例年通り。 【傾向と配点】リスニングは、例年「絵や表」を用いた選択問題が出され、「27点」の配点。長文は、大問3(12点)と大問4(27点)で合計「39点」が例年の配点。昨年度は大きな変更はなし。 【平均点】過去5年間(H31~R5)の平均点は「58.4点」 《H31~R5 推移》62点→54点→62点→60点→54点 ※24年9月時点 最新R6平均点は未公表

対策のポイント

【リスニング】「英単語」を書く、問題が出る!

リスニングは、「聞いて選択する」問題だけではありません。例年、「英単語」を書く問題が3題出ています。リスニング練習が大切なのはもちろんです。加えて「英単語の発音を正しく認識」した上で、「書く」練習も大切にしましょう。

【長文】「記号」や「英語で答える」問題が出る!

大問3・4の長文では、「記号」「英語で答える」問題が出題され、「日本語で答える」問題は出題されていません。昨年度は600字以上の長文問題が出題されました。「速く」「正しく」読むために、正確な「英単語知識」を身につけて、本番で焦らずに初見の問題にも対応できるよう、演習量を積み重ねましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
リスニング 正しい答えを選ぶ
絵や地図を使う
メモ・グラフ・表を完成する
日本語[英語]で答える
自分の考えを英語で書く
発音・アクセント 発音・アクセント
くぎり・強勢・抑揚
読解 英文和訳(記述)
脱文挿入
内容吟味
要旨把握
語句解釈
語句補充・選択
段落・文整序
指示語
会話文
文法・英作文 和文英訳
単語の穴埋め
語句補充・選択
語句整序
正誤問題
言い換え・書き換え
英問英答
条件英作文
自由英作文

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 30 30 30
リスニング 9 9 9
英作文 3 3 3

数学

2024年度/令和6年度

出題傾向

【問題数】大問は「6問」。小問は合計「27問」と昨年と同様。 【傾向と配点】配点割合が最も大きいのは大問1(小問集合)。例年、6問で「24点」での出題。各学年で学習する知識がまんべんなく必要。大問5(図形の証明)では記述式の証明が「10点」で例年出題。大問6(総合問題)では「規則性」「文字式の証明」を扱うことが多い。 【平均点】過去5年間(H31~R5)の平均点は「51点」 《H31~R5 推移》54点→49点→48点→54点→50点 ※24年9月時点 最新R6平均点は未公表

対策のポイント

「関数の問題」 が出る!

大問4「関数」において、「表の穴埋め」「グラフの完成」「グラフの式を求める」形式の問題が出題されます。R6は「二次関数」、R5は「一次関数」からの出題でした。関数の最終問題は難易度高めの問題が出ることが多いため、その前までの問題を「確実に正解」しつつ、差をつけたい方は解けるようにしておきましょう。

記述式の 「図形の証明問題」 が出る!

証明問題は2年生で習う「合同」か3年生で習う「相似」の、どちらかから出題されます。配点が「10点」のため、安定して得点をするためにも様々なパターンを解いて慣れる必要があります。書き方には「型」があり、その「型」を使いこなす練習をすることが大切です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
数と式 正負の数
文字式
方程式・不等式
式の計算
連立方程式
平方根
多項式
2次方程式
関数 比例と反比例
1次関数
関数 y = ax2
図形 平面図形
空間図形
平面図形と平行線の性質
図形の合同
図形の相似
円周角と中心角
三平方の定理
データの活用 データの分布・比較
確率
標本調査

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 29 27 27
記述問題 図形の証明(説明)
その他の説明・証明など
立式・解法の過程の記述
作図(図形)
作図(グラフ)

国語

2024年度/令和6年度

出題傾向

【問題数】 大問1:漢字(読み書き) 大問2:文学的文章 大問3:説明的文章 大問4:古典(古文・漢詩・漢文) 大問5:作文 小問は合計「30問」と若干増加。 【傾向と配点】大問1は、読み5問+書き5問で「20点」の配点。大問4は、過去5年では「古文」の出題が多い(4回)。大問5は、2問「15点」の配点で例年出題。 【平均点】過去5年間(H31~R5)の平均点は「73.6点」 《H31~R5 推移》77点→71点→76点→75点→69点 ※24年9月時点 最新R6平均点は未公表

対策のポイント

「文章の内容理解に関する問題」が出る!

文学的文章では「登場人物の心情」、説明的文章では「筆者の主張」といった文章の内容理解に関する問題が例年出ています。そのため、文章の内容を正確に把握し、そこから答えを取り出す練習を大切にしていきましょう。また、それにより指示語などの文法問題にも対応することが可能になります。

「自分の考えを述べる作文問題」が出る!

国語では例年課題作文が出されています。特に、自分の考えを書く問題では「20文字×9行」の中で自分の考えとその理由を二段落構成で書かなければなりません。そのため、様々なテーマで練習を重ね、短時間に自分の考えをまとめて、規定字数内で書けるようにしていきましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
漢字・語句 漢字(読み・書き・筆順・画数・部首)
熟語(三字熟語・四字熟語)
語句(ことわざ・慣用句)
文法 文と文節
品詞・用法
敬語、その他
表現・情報 グラフ・図表の読み取り
話し合い
伝え方の工夫
課題作文
聞き取り問題
文学史 文学史
現代文(読解) 主題・表題
大意・要旨
情景・心情
内容吟味
文脈把握
段落・文章構成
指示語
接続語
脱文・脱語補充
古典 古文のかなづかい・古語
古文の会話・主語
古文の展開
漢文・漢詩
文章のジャンル 論説文・説明文
記録文・報告文
小説・伝記
随筆・紀行・日記
和歌(短歌)
俳句・川柳
古文
漢文・漢詩

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 28 29 30
記号解答 9 6 7
記述式解答(漢字の読み書きも含む) 17 20 18

理科

2024年度/令和6年度

出題傾向

【問題数】 大問1:小問集合 大問2:生物 大問3:化学 大問4:地学 大問5:物理 小問は合計「38問」と昨年より若干増加。 【傾向と配点】4分野が均等に出題され、各分野で「25点(小問4+大問21)」の配点。説明する記述問題が、例年より多く「2問」の出題。 【平均点】過去5年間(H31~R5)の平均点は「62.4点」 《H31~R5 推移》65点→58点→63点→66点→60点 ※24年9月時点 最新R6平均点は未公表

対策のポイント

「用語を書く問題」が出る!

傾向分析の通り、理科の4分野から均等に出題されます。難易度の高い問題だけでなく、例年「用語を書く」問題が複数出題されます。これらの問題は、正答率の高い、比較的易しめの問題が多く、ここでの失点は許されません。「用語暗記」も日々の学習で取り入れていきましょう。

「作図・グラフを書く問題」が出る!

基本的な公式、実験結果などを利用した「作図」「グラフ」問題が出題されています。実験の結果など、正しく理解する力が必要です。知識を身につけた上で、「書く(作図)」問題についても「正確」に「早く」書けるように練習をして、慣れていくことが必要です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
物理 力のはたらき
光と音
電流
電流と磁界
力のつり合いと合成、分解
運動の規則性
仕事とエネルギー
化学 物質のすがた
水溶液
状態変化
物質の成り立ち、原子・分子
物質の化学変化
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン、電池とイオン
化学変化と電池
生物 生物の観察と分類の仕方
生物の体の共通点と相違点
生物と細胞
植物の体のつくりと働き
動物の体のつくりと働き
生物の成長とふえ方
遺伝の規則性と遺伝子
生物の種類の多様性と進化
地学 身近な地形や地層、岩石の観察
地層の重なりと過去の様子
火山と地震
自然の恵みと火山災害・地震災害
気象観測
天気の変化
日本の気象
自然の恵みと気象災害
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系と恒星
分野融合 エネルギーと物質(物理・化学)
自然環境の保全と科学技術の利用(化学・生物)
生物と環境(生物・地学)

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 38 35 37
記号解答 21 22 16
短文記述 7 6 9
計算問題 8 6 10
図・グラフ、モデル 2 1 2
語句記述

社会

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問は「6問」(地理・歴史・公民 各2)で昨年と同様。小問は「38問」、文章記述問題は「7問」。 例年通り、全体的に基本知識を問う問題が多く、文章記述問題のほとんどは、前後の文章に合わせて答える穴埋め問題。歴史では並べかえ問題が1問出題。また、鉄道開業150年、2023年広島サミットなど、時事的なテーマ設定の大問が見られました。 【平均点】過去5年間(H31~R5)の平均点は「64.4点」 《H31~R5 推移》62点→64点→67点→69点→60点 ※24年9月時点 最新R6平均点は未公表

対策のポイント

「様々な内容の資料に関する問題」が出る!

例年、社会ではどの分野でも資料に関する読み取り問題が出されています。特に、地理分野では日本に限らず、「世界の国々」における貿易額や気候などのグラフを用いた問題が出やすくなっています。そのため、入試本番に向けて教科書などに載っている様々な資料に、繰り返し目を通していきましょう。

「幅広い歴史の問題」が出る!

例年、歴史分野では古代から現代にいたるまでの幅広い時代に関する問題が出されています。その中でも「日本と世界の国々との関係」や「時代をまたいだ文化史」なども問われやすい傾向があります。時代ごとの特徴をおさえつつ、様々な視点における歴史の流れもおさえておきましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
地理的分野 日本の姿
世界の姿
地形
気候
人口
産業・貿易 第一次産業(農林水産業)
第二次産業(工業)
第三次産業(商業・サービス業)
貿易
地域 アジア州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
九州地方、中国・四国地方
近畿地方、中部地方
関東地方、東北地方、北海道地方
歴史的分野 日本史 平安時代まで
鎌倉・室町時代
戦国・江戸時代
明治時代以降
世界史 古代
中世
近世
近・現代
テーマ史 政治・外交史
社会・経済史
文化史
公民的分野 政治 現代社会と私たちの生活
個人の尊重と日本国憲法
現代の民主政治、三権分立
地方自治
経済 消費生活と流通
企業と生産活動
財政、国民生活と福祉
国際 地球社会と私たち
経済と貿易
環境問題
時事問題

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 3 3 3
小問数 37 38 38
記号解答 19 21 21
用語記述 15 14 14
文章記述 3 3 3
作業・作図 0 0 0