学力検査では、中学校で習ったことをどれだけ理解しているかが試されます。最近は、知識だけでなく「思考力・判断力・表現力」が重視され、「資料の読み取り」や「自分の考えや結果に至った理由を述べる」といった、覚えた知識を活用する問題が多くなっています。こうした入試問題の出題傾向を知っておくことで、受験勉強で必要な対策がわかります。

福島県

教科別の出題傾向と対策のポイント

英語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は例年通り5問。小問数、リスニング問題数、英作文の問題数ともにほぼ例年通りでした。 リスニング問題は、単語を書かせる問題、英文を聞いてメモを完成させる問題が大部分を占めています。リスニング問題の占める割合が高く、2割を超えていることが、特徴として挙げられます。また、大問4,5は対話文読解、長文読解と読解問題が多く出題されています。全体に占める割合は52%となっています。解答パターンとしては、記号で答える問題が最も多く、次いで英語で答える問題となっています。日本語で答える問題は出題されていません。

対策のポイント

正しく単語・熟語を書こう!

英語で答える問題の占める割合が高くなっていますので、正しく単語・熟語を書ききれるだけの演習が必要になります。正答率が低い問題でどれだけ得点できるかが上位高合格のポイントになります。実際に正答率10%台の単語を問う問題も毎年出題されています。基本的な単語や熟語を正確に書ける語彙力が不可欠になります。

正しく英文を書けるようになろう!

長文の読解をもとに、本文内容に沿った英作文の記述問題が出題されます。こちらも正答率が低い問題になっており、解答できるよう常日頃から準備が必要になります。差をつけられないように対策を行いましょう。文脈をしっかり把握し、正しいスペル・文法を使いながら、自分が使える表現で演習しておくことが大切です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
リスニング 正しい答えを選ぶ
絵や地図を使う
メモ・グラフ・表を完成する
日本語[英語]で答える
自分の考えを英語で書く
発音・アクセント 発音・アクセント
くぎり・強勢・抑揚
読解 英文和訳(記述)
脱文挿入
内容吟味
要旨把握
語句解釈
語句補充・選択
段落・文整序
指示語
会話文
文法・英作文 和文英訳
単語の穴埋め
語句補充・選択
語句整序
正誤問題
言い換え・書き換え
英問英答
条件英作文
自由英作文

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 5 5 5
小問数 29 29 29
リスニング 12 12 12
英作文 5 6 6

数学

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は7問、小問数22問でほぼ例年どおり。 大問1は小問集合、大問2は作図を含む小問集合、大問3は確率・規則性、大問4は連立方程式の文章問題、大問5は図形証明問題、大問6は関数、大問7は空間図形でした。 やや図形分野が多いが中学数学の全領域・単元からかたよりなく出題されています。前半は基本的な問題が中心で、後半は応用問題が中心となっています。正答必須問題を確実に正答していくことが必要になります。

対策のポイント

正答必須問題を取りこぼさないように!

正答必須問題をしっかりと正答していくためには、まずは計算力を鍛えることが必要です。速く、正確に、丁寧に、大量に演習をしておきましょう。また、基本事項の問題演習を繰り返すことも重要です。後半の問題は難易度が上がりますが、(1)の問題は正答できるようにしておきましょう。

合否分岐問題を半分は正答できるように!

正答率の低い問題でもどこまで解答できるかによって合否が分岐します。どんな問題にも、普段の学習から注意深くあることが必要です。読み間違い、数え間違い、条件把握などケアレスミスにつながらないように演習しましょう。また、問題によって解答の型がありますので、その型が定着するまで繰り返し演習することも大切です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
数と式 正負の数
文字式
方程式・不等式
式の計算
連立方程式
平方根
多項式
2次方程式
関数 比例と反比例
1次関数
関数 y = ax2
図形 平面図形
空間図形
平面図形と平行線の性質
図形の合同
図形の相似
円周角と中心角
三平方の定理
データの活用 データの分布・比較
確率
標本調査

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 7 7 7
小問数 22 23 22
記述問題 図形の証明(説明) 1 1 1
その他の説明・証明など 0 0 0
立式・解法の過程の記述 1 1 1
作図(図形) 0 1 1
作図(グラフ) 0 0 0

国語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問1:言語事項に関する問題 大問2:韻文(短歌) 大問3:古典 大問4:文学的文章 大問5:説明的文章 大問6:条件作文 大問6題、小問数は30問でした。漢字や文法などの知識、現代文読解、古典読解、韻文読解、作文と多岐にわたっての出題です。また、時間内に解ききる練習も必要となります。今後も広範囲な出題が予想されますので、多くの読解問題に取り組み、問題に慣れておくこと、記述の練習をしておくことも必要です。

対策のポイント

演習スピードが必要!

広範囲な出題が続くことが予想されますので、時間内に解ききることに意識を向けることがまず必要となります。素早く読解のポイントを見つけ、正しい情報収集を行い、その情報をもとに正しい解答を導き、得点を積み重ねていくことが重要です。そのため普段の学習から時間設定を設けながら時間内で答えきる練習が必要です。

高得点には記述ができる必要がある!

各大問に記述問題が含まれ、大問6は条件作文と記述量が多くなっています。そのため、記述問題で点数を取り切れるかが高得点への必須条件となります。対策には語彙力、読解力、表現力が必要です。反復練習を繰り返しながら文章を読む機会を増やし、また同様に書く機会を増やしておくと良いでしょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
漢字・語句 漢字(読み・書き・筆順・画数・部首)
熟語(三字熟語・四字熟語)
語句(ことわざ・慣用句)
文法 文と文節
品詞・用法
敬語、その他
表現・情報 グラフ・図表の読み取り
話し合い
伝え方の工夫
課題作文
聞き取り問題
文学史 文学史
現代文(読解) 主題・表題
大意・要旨
情景・心情
内容吟味
文脈把握
段落・文章構成
指示語
接続語
脱文・脱語補充
古典 古文のかなづかい・古語
古文の会話・主語
古文の展開
漢文・漢詩
文章のジャンル 論説文・説明文
記録文・報告文
小説・伝記
随筆・紀行・日記
和歌(短歌)
俳句・川柳
古文
漢文・漢詩

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 30 30 30
記号解答 12 12 10
記述式解答(漢字の読み書きも含む) 18 18 20

理科

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は全8題となっています。生物・地学・化学・物理の各分野からそれぞれ2題ずつ出題されます。 生物分野は、「植物」「動物」からそれぞれ1題出題、地学分野からは、「大地」「気象」「天体」からランダムに2題出題、化学分野からは、「状態変化」「化学変化」「イオン」からランダムに2題出題、物理分野からは、「音・光・力」「電流」「仕事」からランダムに2題出題の傾向が続いています。万全の準備をすれば、本番で高得点を取ることが可能な教科となっています。

対策のポイント

「観察」・「実験」が出題の中核となる!

出題形式はそれぞれ選択問題、記述問題、計算問題、作図問題と多岐に渡りますが、中核となるのは「観察」と「実験」の内容となります。用語、事象の理由・説明が自分の言葉でできるように理解を深めつつ、適当抽出、組合せ、用語の解答など基本的な知識を問う問題も多いので、繰り返し演習し定着させておくことが必要です。

緻密な知識と実践的な対応力が必要となる!

理科で高得点を目指すためには、各4分野ごとに構築された緻密な知識と、出題の情報を正確に読み取る実践的な対応力が必要となります。教科書内容を隅々まで確認し、しっかりとした知識の定着を行い、実践的な問題演習を通して、得点として発揮できるようにしておく必要があります。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
物理 力のはたらき
光と音
電流
電流と磁界
力のつり合いと合成、分解
運動の規則性
仕事とエネルギー
化学 物質のすがた
水溶液
状態変化
物質の成り立ち、原子・分子
物質の化学変化
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン、電池とイオン
化学変化と電池
生物 生物の観察と分類の仕方
生物の体の共通点と相違点
生物と細胞
植物の体のつくりと働き
動物の体のつくりと働き
生物の成長とふえ方
遺伝の規則性と遺伝子
生物の種類の多様性と進化
地学 身近な地形や地層、岩石の観察
地層の重なりと過去の様子
火山と地震
自然の恵みと火山災害・地震災害
気象観測
天気の変化
日本の気象
自然の恵みと気象災害
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系と恒星
分野融合 エネルギーと物質(物理・化学)
自然環境の保全と科学技術の利用(化学・生物)
生物と環境(生物・地学)

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 8 8 8
小問数 42 41 41
記号解答 20 20 20
短文記述 8 4 4
計算問題 5 4 7
図・グラフ、モデル 8 8 8
語句記述

社会

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問は地理2問、歴史2問、公民2問の計6問で昨年と同じでした。 小問は38問で昨年度から比べると少なくなっています。短文記述、計算が絡む問題は7問でした。 小問数は各分野のバランスが取れており、内容的には基本事項の理解を求めるものが中心となっています。 歴史では並べかえ問題が2問出題されました。 また、記述問題を通して、理解の定着度、説明する力の確認もしていると言えますので、自分の言葉で説明できるように理解を深めておく必要があります。

対策のポイント

各分野の知識をかたよりなく理解しよう!

地理的分野は、地形図や略地図・表・グラフなどを用いた問題、歴史的分野は、時代の流れや基本用語を理解しているか、公民的分野では、基礎事項を正しく簡潔に説明できるかを問う問題が中心に出題されます。いずれも教科書内容を定着させ、繰り返し演習を行うことが対策として重要です。

用語を自分の言葉で説明できるようにしよう!

記述問題も各分野から比較的多く出題されています。歴史的分野は、問題文からいつの、どのような出来事なのかを判断し、記述する必要があります。公民的分野は、政治・経済のシステムを理解し、用語とその説明をセットで捉えておくことが重要です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
地理的分野 日本の姿
世界の姿
地形
気候
人口
産業・貿易 第一次産業(農林水産業)
第二次産業(工業)
第三次産業(商業・サービス業)
貿易
地域 アジア州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
九州地方、中国・四国地方
近畿地方、中部地方
関東地方、東北地方、北海道地方
歴史的分野 日本史 平安時代まで
鎌倉・室町時代
戦国・江戸時代
明治時代以降
世界史 古代
中世
近世
近・現代
テーマ史 政治・外交史
社会・経済史
文化史
公民的分野 政治 現代社会と私たちの生活
個人の尊重と日本国憲法
現代の民主政治、三権分立
地方自治
経済 消費生活と流通
企業と生産活動
財政、国民生活と福祉
国際 地球社会と私たち
経済と貿易
環境問題
時事問題

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 45 43 38
記号解答 18 22 19
用語記述 18 12 11
文章記述 7 7 6
作業・作図 0 0 0