学力検査では、中学校で習ったことをどれだけ理解しているかが試されます。最近は、知識だけでなく「思考力・判断力・表現力」が重視され、「資料の読み取り」や「自分の考えや結果に至った理由を述べる」といった、覚えた知識を活用する問題が多くなっています。こうした入試問題の出題傾向を知っておくことで、受験勉強で必要な対策がわかります。

茨城県

教科別の出題傾向と対策のポイント

英語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は例年通り6問で、総設問数は40問でした。 読解では、会話文、スピーチ現行および資料の読み取りなど、幅広い種類の文章を素早く理解し、設問に答えることが求められます。大問2ではこれまでと傾向が変わり、単語を書いて会話文を完成させる問題から、選択肢から語を選んで完成させる問題になりました。 リスニング問題では、対話文の内容に対する英問英答や、発表を聞いてイラストを並べ替える問題、質問に対する答えの完成が出題されました。

対策のポイント

文法だけではなく、正しく素早く資料を読み取る

大問6では、日本語で書かれた資料をもとにした会話文の並べ替えが4問出題されました。それぞれ不要な語が1つずつあり、多くが資料の内容に関連しているため、文法はもとより資料を正しく把握したうえで取り組む必要があります。

長文読解では、スピードを意識しよう

大問5では、試験内で1番長い文章が出題されました。設問も本文への挿入や内容に合う文章の完成、英問英答の記述問題や要約文など、どれも本文の内容をしっかり把握していないと難しい問題です。どの部分で何の話をしているかを意識しながら読み進めましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
リスニング 正しい答えを選ぶ
絵や地図を使う
メモ・グラフ・表を完成する
日本語[英語]で答える
自分の考えを英語で書く
発音・アクセント 発音・アクセント
くぎり・強勢・抑揚
読解 英文和訳(記述)
脱文挿入
内容吟味
要旨把握
語句解釈
語句補充・選択
段落・文整序
指示語
会話文
文法・英作文 和文英訳
単語の穴埋め
語句補充・選択
語句整序
正誤問題
言い換え・書き換え
英問英答
条件英作文
自由英作文

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 42 40 40
リスニング 13 13 13
英作文 0 0 0

数学

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問数は6問、小問数21問で昨年と同じでした。 大問1は計算問題が5問、大問2は角の大きさ、データの活用、不等式、関数とグラフの4問、大問3は平行線を使った図形問題、大問4はカードを使った確率の問題、大問5は水槽に水を入れる関数の問題、大問6は三角柱を使った空間図形の問題でした。 記号選択問題は大幅に増えましたが、例年通り、基本的な問題が多く出題されています。大問4にある証明問題は一昨年は選択式、昨年は記述式の空欄補充問題だったものが選択式と記述式の両方での空欄補充となりました。

対策のポイント

基本問題の徹底を

例年と同じように様々な分野から基本を問う問題が多く出題されています。各分野での考え方を身につけることや計算のミスをしないことが重要です。テストを解いているときに止まるところを少なくできるように苦手分野がある場合には早めに学習しておきましょう。

図形問題の練習を

大問3では平行な2直線を用いた図形の問題で合同の証明問題を問題を含んでいます。証明問題の形式は空欄補充の形式で出されている点は変わっていません。全体の流れを読み取る練習をしておきましょう。大問6では三角柱を使った表面積や体積を求める問題で、空間図形を様々な視点から捉える練習をしておくと良いでしょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
数と式 正負の数
文字式
方程式・不等式
式の計算
連立方程式
平方根
多項式
2次方程式
関数 比例と反比例
1次関数
関数 y = ax2
図形 平面図形
空間図形
平面図形と平行線の性質
図形の合同
図形の相似
円周角と中心角
三平方の定理
データの活用 データの分布・比較
確率
標本調査

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 21 21 21
記述問題 図形の証明(説明)
その他の説明・証明など
立式・解法の過程の記述
作図(図形)
作図(グラフ)

国語

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問1:手紙の書き方、敬語、漢字・語句 大問2:物語文 濱野京子「シタマチ・レイクサイド・ロード」および感想文 大問3:論説文 光嶋裕介「ここちよさの建築」 大問4:古典 「平家物語・蒙求」 大問数は昨年と同じ4問でしたが、設問数が33問と増加しました。物語・論説文の読解が中心ですが、全般にわたって要約や語句の理解、文章の組み立てなど基礎的な表現力や語句の理解が問われているため、偏りなく対策する必要があります。

対策のポイント

漢字、語句などの基礎を固めよう

大問1では13問にわたって漢字や語句の意味、敬語表現について問われているほか、物語・論説文の中でも似た表現の中から適切な言葉を選んで補充する問題など、日本語の知識が問われるものが登場します。苦手意識がある場合は、早めにこつこつと取り組んでいきましょう。

文章の内容理解を正確に

近年の傾向として、物語文や論説文を読み取った内容を、感想文や要約ノートの形で問われることがあります。文章を読み終わった後に再度整理しなおす必要があるため、全体的に読解のスピードと正確性が問われます。日常的に、短い文章を要約したり読んだ本の内容を簡単に説明するなど、文章全体の内容を掴むことを心がけましょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
漢字・語句 漢字(読み・書き・筆順・画数・部首)
熟語(三字熟語・四字熟語)
語句(ことわざ・慣用句)
文法 文と文節
品詞・用法
敬語、その他
表現・情報 グラフ・図表の読み取り
話し合い
伝え方の工夫
課題作文
聞き取り問題
文学史 文学史
現代文(読解) 主題・表題
大意・要旨
情景・心情
内容吟味
文脈把握
段落・文章構成
指示語
接続語
脱文・脱語補充
古典 古文のかなづかい・古語
古文の会話・主語
古文の展開
漢文・漢詩
文章のジャンル 論説文・説明文
記録文・報告文
小説・伝記
随筆・紀行・日記
和歌(短歌)
俳句・川柳
古文
漢文・漢詩

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 4 4 4
小問数 25 23 33
記号解答 22 15 24
記述式解答(漢字の読み書きも含む) 3 8 11

理科

2024年度/令和6年度

出題傾向

例年通り大問6問構成になっており、総設問数は昨年度から2問減り27問でした。化学・物理・生物・地学がバランスよく出題されており、出題形式は全体的に記号選択問題が中心ですが、内容は用語、計算問題、図表の読み取りなど広くわたります。記述や作図問題は出題されませんでした。実験の内容や結果から考察する問題や実験のセッティングからその結果を推察する問題など、単純な知識だけではなく理科に関する知識とその応用力を必要とする問題も出題されます。

対策のポイント

基礎的な用語や公式は確実に!

大問1では、知識があれば正解することのできる用語問題や基礎的な公式を使った計算問題を中心に出題されます。また、大問2以降の総合問題においても物質の名称や特徴を理解していることで非常にスムーズに解き進めることができるため、覚えきれていない部分は早めに対策していきましょう。

図表もセットで理解しよう

特に生物や地学の分野では、回答を類似した図から選んだり、複雑な図の中から探したりする問題が出題されやすいです。そのため、教科書の文章で理解した語句や説明をより具体的に理解しておく必要があります。教科書内の図表を確認し、自分で説明できると理想的です。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
物理 力のはたらき
光と音
電流
電流と磁界
力のつり合いと合成、分解
運動の規則性
仕事とエネルギー
化学 物質のすがた
水溶液
状態変化
物質の成り立ち、原子・分子
物質の化学変化
化学変化と物質の質量
水溶液とイオン、電池とイオン
化学変化と電池
生物 生物の観察と分類の仕方
生物の体の共通点と相違点
生物と細胞
植物の体のつくりと働き
動物の体のつくりと働き
生物の成長とふえ方
遺伝の規則性と遺伝子
生物の種類の多様性と進化
地学 身近な地形や地層、岩石の観察
地層の重なりと過去の様子
火山と地震
自然の恵みと火山災害・地震災害
気象観測
天気の変化
日本の気象
自然の恵みと気象災害
天体の動きと地球の自転・公転
太陽系と恒星
分野融合 エネルギーと物質(物理・化学)
自然環境の保全と科学技術の利用(化学・生物)
生物と環境(生物・地学)

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 6 6 6
小問数 29 29 27
記号解答 24 23 20
短文記述 0 5 2
計算問題 5 2 5
図・グラフ、モデル 16 19 18
語句記述

社会

2024年度/令和6年度

出題傾向

大問は地理、歴史、公民、総合問題の計4問で昨年と同じでした。 総設問数は昨年から2問減って28問、そのうち文章記述問題は2問で論述問題が1問出題されました。 全体的に基本的な知識を必要とする問題が多いですが、地理・歴史分野を中心に図表やグラフ等を読み取って総合的に判断する問題が出題されました。 大問4では「人の移動」をテーマに地理・歴史・公民分野の問題が総合的に出題されました。またテーマに沿った歴史的な出来事の年代順の並べ替え問題も出題されました。

対策のポイント

資料を読み取る問題を正確に解き切ろう

例年、特に地理分野では表やグラフなどの資料を読み取って適切な記述を選択する問題が出題されます。全設問の中で特に情報量が多く取り組みにくいと感じるかもしれませんが、丁寧に整理すれば確実に正答にたどり着きやすい問題です。選択肢を一つ一つ確認したうえで取り組みましょう。

総合問題では歴史に注意しよう

特定のテーマに関連して地理・歴史・公民から出題される総合問題では、例年歴史の年代ごとの並べ替えや年代に関する問題が出題されます。これまでの設問と違い、出来事同士の年代が大きく離れていたり参考になる資料が少なかったりするため、歴史全体の流れをつかみ、また地理や公民との関連にも気を配ってみるといいでしょう。

過去3年間の出題実績

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分野 出題内容 2022年 2023年 2024年
地理的分野 日本の姿
世界の姿
地形
気候
人口
産業・貿易 第一次産業(農林水産業)
第二次産業(工業)
第三次産業(商業・サービス業)
貿易
地域 アジア州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南北アメリカ州
オセアニア州
九州地方、中国・四国地方
近畿地方、中部地方
関東地方、東北地方、北海道地方
歴史的分野 日本史 平安時代まで
鎌倉・室町時代
戦国・江戸時代
明治時代以降
世界史 古代
中世
近世
近・現代
テーマ史 政治・外交史
社会・経済史
文化史
公民的分野 政治 現代社会と私たちの生活
個人の尊重と日本国憲法
現代の民主政治、三権分立
地方自治
経済 消費生活と流通
企業と生産活動
財政、国民生活と福祉
国際 地球社会と私たち
経済と貿易
環境問題
時事問題

過去3年間の出題数

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出題形式 2022年 2023年 2024年
大問数 4 4 4
小問数 36 30 28
記号解答 34 26 25
用語記述 2 3 2
文章記述 0 1 1
作業・作図 0 0 0