中学校に入れば、物理的に時間が足りなくなる!?

小学生のうちに学習習慣を身につけるために、親が意識すべきこと

小学校とはけた違いの忙しさに見舞われることとなる中学校生活。そんな中でもきちんと学習時間を保てるよう、学習習慣は小学生のうちに身につけておきたいものです。
個別指導Axisの現場で多くの児童・生徒を指導してきた教育のプロが、小学生の学習習慣のつくり方をアドバイスします。

この記事のポイント

  1. 小学生のうちに学習習慣を身につけた方がいい理由
  2. 小学生の学習習慣作りの5つのポイント
    1. 「学ぶことは楽しい」という「気づき」につながる経験をさせる
    2. 子どもが「ココは譲れない」と思っている時間はどこかを知る
    3. 生活サイクルに自然に机に座る時間を組み込む
    4. 「時間の長短」ではなく「やる量」で区切る
    5. すぐに褒める
  3. 小学生の学習習慣づくり:個別指導Axisの指導のポイント
    1. 学習習慣づくりは初めが肝心
    2. やる気満々のうちに、答えにたどり着くための武器を増やす
    3. できることを増やして定着させる、それが「宿題・復習」
    4. 正しい「宿題・復習」で、学びを自走させる
    5. 学習習慣づくりに適した学習ツールも活用

小学生のうちに学習習慣を身につけた方がいい理由

「中1ギャップ」に苦しまないためにも、早く身につけておきたい

中学校に入学すると、本格的に英語の授業が始まったり、理科や社会も学習内容が細分化・専門化したりと、小学校の時と比べて質・量ともに学習負荷が高まります。
そのうえに部活動も始めるとなれば、生活は一変。疲れて帰宅してお風呂に入って夕ご飯を食べて、気がつけばもう寝る時間に。勉強する時間をつくるのは容易ではありません。
さらには、小学校とは違って中間試験や期末試験があるため、これまであいまいなままにすることもできた成績の出来・不出来も定期的に可視化されます。

こうした環境の激変によって起きる身体的・心理的な生活不適合が、「中1ギャップ」です。授業についていけないことが引き金となっているケースも多く見受けられます。こうした「中1ギャップ」に苦しまないためにも、学習習慣は小学生のうちに身につけておきたいものです。
では、その学習習慣はどうすれば身につくのでしょうか?

小学生の学習習慣作りの5つのポイント

ポイント
1
「学ぶことは楽しい」という「気づき」につながる経験をさせる

「学習習慣づくり」と言うと、「机に座って本を読んだり問題を解いたりする習慣づくり」のように思いがちですが、必ずしもそれは正しいとは言えません。 何より大切なことは、「学ぶことは楽しいこと・おもしろいことだと気づくこと」です。
とりわけ小学生低学年の時には、机に座って勉強する時間よりも、日々の生活の中で自然といろんなものに「興味」や「疑問」を感じられるようになること、先々には「自走する学び」につながる「学びの基礎体力づくり」を心がけることが大切です。

たとえば、スーパーに買い物に一緒に行ったとします。そこには魚や肉や野菜がいっぱい並んでいますが、そこはまさに「クイズの宝庫」です。

Q.マグロは寝ている間も泳いでいるって本当? マグロがたくさん獲れる県は?

Q.かぼちゃとサツマイモ、土の中で育っているのはどっち?

あるいは、そのかえり道。
Q.夕焼けの次の日は晴れ?雨? どうして夕焼けは赤くなる?

これらのすべては「学びの種」で、のちに習う生物であり地理であり地学です。そもそも科目の多くは、日常に起こるこれらの疑問を解明して体系立てたものです。こうして興味や疑問の芽が育まれれば、学ぶおもしろさに気づき始めます。
このようにクイズやなぞなぞ感覚で子どもの好奇心を刺激して、「もっと知りたい・学びたい」気持ちにさせる。学習習慣づくりにはこうした日常の親の工夫が不可欠なのです。

ポイント
2
子どもが「ココは譲れない」と思っている時間はどこかを知る

塾へご相談にお越しになる小学生の保護者の方からよくお聞きするのは、「学校から帰ってきたらすぐにテレビかゲーム。どんなに叱っても勉強しないので困っています」。
ここでも、子どもへの接し方で親の工夫が求められます。

家で無理やり机に座らせて「勉強しなさい!」と叱っても、ほぼ勉強しません。親が横から口を出すと、かえってヘソを曲げるケースがほとんどです。
まずは、子どもの生活のなかで「ココだけは絶対に譲れない」と思っていることを、きちんと細かく親が知ることから始めましょう。

たとえば、家に帰ってもすぐに遊びに出てしまう。実はその曜日は友達が塾に行かない日で、放課後一緒に遊ぶ約束をしているからかもしれません。学校で話題になっているYouTubeがあれば、流行りに乗り遅れないようチェックしておきたいのかもしれません。
小学生にも社会がありますから、その時間をつくることは友達関係において、大事な時間なのです。

ポイント
3
生活サイクルに自然に机に座る時間を組み込む

とは言えもちろん、「譲れない時間」以外に空いている時間はたくさんあります。
多くの場合、子ども自身も親に言われるまでもなく、「ちょっとは勉強したほうがいいよな」と思っています。さらには、譲れない時間以外も遊んでしまっていることを自覚もしています。「この時間は自由にしていいよ。だったらこの時間を勉強時間に充ててみたら?」
子どもなりに感じている「うしろめたさ」や「責任感」を利用しながら、「毎日この15分は何をする?」「毎週〇曜日は1時間〇〇してみる?」など、1週間の生活の中で机に座る時間を、一緒に考えてみてください。
このとき一番大切なのは、「命令」しないこと。子どもが「自分で選択・決断した」と思い、「親は自分の意志と選択・決断を尊重してくれた」と思ってもらうことが大切です。

ポイント
4
「時間の長短」ではなく「やる量」で区切る

習慣化に取り組む際に気に留めてほしいことは、「時間の長短」ではなく「やる量」です。
習慣化とは、ルーティン(routine)をつくることです。ルーティンとは、「決まった行動」を意味します。朝起きたら顔を洗って歯を磨くのと同様に、馴染めば無意識に体が動き、それをしないと気持ち悪くなるような活動です。

自然に体に馴染むには「1日10分は机に座る」といった負担の小さいことの方が適しています。いきなり「次のテストで80点」「1日1時間勉強」などはルーティンとは言えません。ただし、時間を決めることはあくまで手段です。目的は、学習習慣をつくること。時間の長短で考えるのではなく、「ここまでやり切ったら終わり」という成果で区切るようにしてください。

ポイント
5
すぐに褒める

そして、もっとも大切なことは「すぐ褒める」ことです。
小学生は、ゲームであれ遊びであれ、いまこの瞬間に必死で忙しい。1週間前のテストのことを褒められても「へ?何のこと?」。毎日の勉強が終わった瞬間に「集中してたね」、間違いなく漢字が書けたら「よく覚えたね」、1週間で英単語をきちんと目標数覚えたら「よくできたね」。すぐに褒めてあげてください。
褒められることで、もっと期待に応えようと自分から勉強に向かうようになります。

小学生の学習習慣づくり:個別指導Axisの指導の特長

それでは、学習習慣をつくるために個別指導Axisの現場で行っている取り組みを紹介します。

1.学習習慣づくりは初めが肝心

まず、何よりも繊細に行っているのが初回授業のレベル設定です。それは「これならカンタン、解けるぞ」というレベル。
その生徒が今どのレベルなのか?どこでつまずいているのか?は、経験上、比較的簡単に判断できます。中学生なら中間・期末試験結果の推移がわかれば、ほぼ正確に診断できます。単元がはっきりと分かれている算数などは、いつどの単元でつまずいているかまでわかります。もしそのテスト結果が残っていなければ、アクシスがオリジナルに開発した「定着度測定テスト」を受けてもらえば、レベルや弱点は正確に診断できます。
初回の授業では、その「実力より少し簡単なレベル」から始めます。そして授業後半には、挑戦問題にも取り組み、「私でもできた」「ぼくでもできた」を体験していただいております。

2.やる気満々のうちに、答えにたどり着くための武器を増やす

総じて、子どもは褒められていません。親はどうしてもできていないところのみを指摘します。できていないことよりもできていることを褒められる。本人ができたと実感し、周囲から「できたね」と褒められれば、自信も生まれます。それが次の学ぶ意欲や塾に通う意欲につながります。
誰でも塾に通い始めた時期はやる気満々です。しかし、そのやる気曲線はやがて沈静化し、日常に変わります。その日常に変わるまでの間に「答えにたどり着くために必要な知識や公式、解き方などの武器」をより多く持てたなら、その日常は「学習習慣が身についた日常」になります。その武器を増やす原動力となるのが「できた」という喜びであり、「きっとこれもできる」という自信なのです。

3.できることを増やして定着させる、それが「宿題・復習」

その観点からすると、「家でする宿題・復習」はとても大切になりますが、ここでも注意が必要です。それは、宿題・復習の概念を間違えないこと。昔の世代では宿題・復習と言えば「学校で基本を教わり、その基本を使って家で応用問題などに取り組んでみる」と理解している人がいるかもしれません。しかし、学習習慣が身についていない子どもにそれをさせるのは危険です。
個別指導Axisでは、国語や英語なら、漢字の書き取りや単語の暗記など、時間をかければある程度定着し、かけた時間と成績が比例しやすい記憶系の学習を中心に宿題を出しています。
また、算数などの宿題・復習では、「知らない・できない・新しいこと」は出しません。

4.正しい「宿題・復習」で、学びを自走させる

個別指導Axisでは、授業はInput(入力)の場であり、公式や解法という「武器」を得ることを目的としています。そして宿題・復習はpractice(練習)の場。その武器を使いこなせるよう、武器の使い方を「繰り返し練習して覚える・定着させる」ことが目的です。
一度出会った問題は確実に解けるようになること、同じ間違いを繰り返さないこと。これをしらみつぶしに行えば、使える武器は確実に増え、問題に向かうことが楽しくなります。
そうすれば、次第に学びは自走し始め、やがて習慣化してきます。 「難易度を上げた応用問題を解いてみる」のは、学習習慣がついてからの話。ましてや習ってもいない単元の先取り学習などはNGです。間違った宿題・復習をしてしまうと、解けないので楽しくもなく、やる気も自信も失いかねません。

5.学習習慣づくりに適した学習ツールも活用

適切な内容と学び方に基づいた宿題・復習が、学習習慣を身につけるためには有効なことは前述の通りですが、個別指導Axis では、授業時間外の学習をサポートするAI学習システム「Axis PLUS」も導入しています(会員生無料)。

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この記事を書いた人

(株)ワオ・コーポレーション
個別指導Axis校責任者、
エリアマネージャー
西田 迪代