【中学生】作文の基本的な書き方、注意点と上達のポイント
作文は授業や長期休暇の宿題として出されるだけでなく、高校受験で出題されるパターンも多く見られます。国語の問題の一部として出題されるほか、5教科とは別の独立した形で作文の問題が出されることがあります。また、作文の練習で身に付けた文章力は、社会に出てからでも活かせるでしょう。中学生のうちから文章力を培っていくことは大事です。
ただし、「作文は苦手」「上手な書き方がわからない」と悩むお子さまは少なくありません。作文をスムーズに書けるようになるには、どのような方法で勉強すれば良いのでしょうか。この記事では、中学生が作文を苦手とする主な理由や、基本的な作文の書き方、上達のポイントをご紹介します。
この記事のポイント
中学生が作文を苦手に感じる主な理由
作文を苦手に感じるケースは珍しくありません。ここでは、中学生が作文を苦手と感じる主な理由や、原因別の対策方法について解説します。
具体的な作文のルールを理解していないから
そもそも作文の基本ルールを教わっていないため、書き方がわからずに苦手意識を持っていることがあります。作文には、構成の組み方や句読点の付け方など、基本的なルールが存在します。論理的な文章を書くポイントや原稿用紙の使い方、文体を統一する方法など、作文を書くにあたって必要な知識を学ぶことから始めるのがおすすめです。
思いを言葉にするのが難しいから
テーマに沿って書きたいことは浮かんでいるものの、具体的な言葉にできず、作文を苦手に感じることがあります。特に語彙力が不足していると、うまく表現するのは難しいでしょう。
読書量の少ない生徒や文章作成の経験が少ない生徒は、語彙力が不足しやすい傾向にあります。本や新聞を読む習慣を身に付けて、多彩な表現方法に触れることがおすすめです。作文では「話し言葉」ではなく「書き言葉」での表現が必要になるため、文章をよく読むことで日常会話にはない言い回しを習得できます。こうしてインプットする機会を増やせば、言葉に対する興味の幅を広げることにもつながるでしょう。
何から書けばいいのかわからないから
場合によっては、人権や国際社会、税など、難しいテーマの作文を書かなければならないことがあります。あまり親しみのないものや考えたことのないテーマだと何から書いたら良いかわからず、作文を苦手に感じてしまうパターンは少なくありません。
そういったときは、テーマに関する情報を調べることが大切です。新聞や本、インターネットなど、さまざまな媒体を使って調査しましょう。調べながら考えを深めていくことで、作文に書きたい内容が固まってくるはずです。
【流れを紹介】中学生の作文の書き方
作文を書くときは、以下の手順で文章を作っていくことがおすすめです。ここでは、ステップに沿って作文の基本的な書き方を解説します。
ステップ
1課題を理解する
まずは作文の課題の内容について確かめ、何を書けば良いのかを明確に理解することから始めましょう。例えば、高校入試の問題として作文が出題された場合、問題文をよく読んだ上で書かなければいけないことを見極めます。構成や使用する語句について指示があることもあるため、しっかりと読み込んでおきましょう。
ステップ
2テーマを決める
テーマが指定されていない作文では、自分で主題を決める必要があります。自分の体験や思い出をもとにテーマを決めると、独自のエピソードにもとづいた内容を書きやすくなります。作文の題材として使えそうな経験がないか、思い返してみると良いでしょう。テーマが決まったら、どのような内容にするかを考えていきます。
まずは作文で一番伝えたいことは何かを考えましょう。例えば、「将来の夢」というテーマで作文を書く場合、「私の将来の夢は○○だ」という一文がもっとも伝えたいポイントとなります。それが決まったら、「将来の夢は○○だ」と思うようになった理由や根拠を考えていきましょう。家や学校、習い事などの出来事や周りの人から言われたことなどを思い返してみると、作文に盛り込める具体的なエピソードが見つかることがあります。最後に、将来の夢をかなえることで何をしたいか、夢に向かってどんなことをしていくつもりかを考えてみましょう。
ステップ
3構成を決める
作文は、「序論」「本論」「結論」の三段構成で書くことがおすすめです。序論は作文のテーマを紹介する導入部分となります。本論ではテーマについての意見を述べます。このとき、具体例や根拠を交えると説得力が増すでしょう。最後に、これまで記述した内容を踏まえた結論を提示します。
ステップ
4構成ごとに書く内容を洗い出してまとめる
いきなり文章を書き出してしまうのではなく、あらかじめ序論・本論・結論で書くことを洗い出しておきます。それぞれどのような内容を書くかをメモしてまとめましょう。
例えば、「将来の夢」をテーマに作文を書く場合は、以下のように構成ごとの内容をまとめておきます。
- 【序論】
- 私の将来の夢は教師になることだ。
- 【本論】
- 小学校の先生に影響を受けて教師を目指す夢ができた。
- 先生がクラスになじめず悩んでいる私にたくさんアドバイスしてくれたおかげで、自然と友達が増えた。
- 【結論】
- 自分も憧れの先生のように生徒と真剣に向き合える教師になりたい。
- 今は教育学部に入れるように勉強を頑張っている。
また、各段階で書く文字数も決めておくとスムーズです。序論は1~2割、本文は6~7割、結論は1~2割で書くとバランスが良いでしょう。
ステップ
5原稿用紙に清書する
最後に、原稿用紙に文章を書き出していきます。書き終えたら見直しを行い、誤字脱字や文法間違いなどがないかを確かめます。時間があれば推敲して、流れが不自然な部分や表現がしっくりこない部分などを書き直しましょう。
中学生が作文を書く際に気を付けること
作文を書くときは、基本的な書き方のルールを守ることが大切です。ルールに従って書かれていない場合、減点の対象となるため気をつけましょう。主なルールは以下の通りです。
- 一文は20〜40文字前後を意識する
- 「最低限の文字数」「最少文字数」の指定がない場合、最大文字数の9割以上を目指す
- 「です・ます」調と「だ・である」調が混ざらないようにする
- 「ら抜き言葉」や「話し言葉」を使わない
- 冗長表現や重複表現を避ける
- 原稿用紙を正しく使う
作文は読み手に伝わりやすい文章を書くことが求められます。できるだけ簡潔に表現することを心がけましょう。適切な書き言葉を使い、表現や文法などに間違いがないかもチェックします。
また、原稿用紙の使い方にも注意が必要です。段落の最初のマスは空ける、会話文でかぎかっこ(「」)を使う場合は改行するなど、基本の使い方を確認しておきましょう。
中学生が作文をより上達させるためのポイント
作文をさらに上手に書けるようになるためには、どのようなポイントに気をつけたら良いのでしょうか。ここでは、作文上達のために知っておきたいコツをご紹介します。
タイトルは最後に決める
作文のタイトルは文章が完成してから決めることがおすすめです。作文を書く前に決めてしまうと、タイトルに引っ張られて書く内容が制限されてしまうことがあります。後からタイトルをつけたほうが、のびのびと書きやすくなるでしょう。
作文を書き終えた後であれば、伝えたいことがまとまっているため、内容に沿ったタイトルを考えやすくなります。作文全体を通して一番伝えたいことを題名にすると良いでしょう。
書き終えたら他の人に見てもらう
作文を書き終わったら、誤字・脱字や主語と述語の関係、修飾語の位置など、さまざまな箇所を見直す必要があります。一人で見直しをしても、間違いや不自然な部分を見逃してしまうことがあるでしょう。可能であれば、他の人にも目を通してもらうことがおすすめです。第三者が読者の目線で客観的に見ることで、ミスに気づきやすくなります。さらに文章を深掘りして、より良いものへ改善していけるでしょう。
要約の練習をする
文章力や読解力を鍛えるために、日頃から要約の練習をしておく方法があります。的確に要約を行うためには、文章全体を理解した上で要点を押さえなくてはいけません。文章を理解して大事な部分を把握し、端的にまとめる力が付くでしょう。数をこなすことで作文のルールや語彙力が身に付きやすいこともメリットです。新聞の社説やコラムをまとめてみたり、本や映画の感想を書いてみたりすることも要約の練習に効果的です。
まとめ
中学生が作文の成績を上げるには基本の書き方を覚えることが大切!
作文の課題は、普段の授業や夏休みの宿題などで出されるだけではなく、高校受験でも出題されることがあります。苦手に感じる方も多いかもしれませんが、しっかりと勉強して作文力を鍛えることが重要です。基本的な書き方のコツを押さえ、先生にアドバイスをもらいながら作文を書いていきましょう。
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